ショックトルーパーズ セカンドスカッド

【しょっくとるーぱーず せかんどすかっど】

ジャンル アクションシューティング
対応機種 アーケード(MVS)
発売・開発元 ザウルス
稼動開始日 1998年
レーティング CERO:B(12歳以上対象)
配信 バーチャルコンソール
【Wii】2012年9月18日/926ポイント
アケアカNEOGEO
【Switch】2017年6月8日/823円
【PS4】2018年3月1日/823円
【One】2018年3月1日/842円(税8%込)
判定 なし
ポイント 舞台先を一新した続編
ボリューム縮小化ながらも正当進化


概要

  • 1年前にリリースされた縦スクロールアクションシューティング『ショックトルーパーズ』の時系列上の続編。
    • 前作の2年後を描いた内容となっており、プレイヤーキャラ達も全員新規キャラながら前作のキャラと縁のある面々が揃っている。
  • 前作と同じ路線のアクションシューティングだが、本作からの新要素もある。
  • 二人同時プレイ可能。全5ステージ*1構成。

ストーリー

+ 長いので格納

1999年4月、東南アジアの新興国ビルバーグ。
それまで発展途上であったこの国は、ジャパンマネーをはじめとする海外資本の流入と先進国による経済援助によって急速な発展を遂げていた。
しかし、その発展の要となったのは軍事兵器産業の一面が大きく、また急速な発展に対し、社会制度の整備や国民の意識が追従できなかったことから政情・世相とも極めて不安定であった。
そんな中、平和主義者として名高い時の大統領エディ・アクセルはこの国の産業構造の転換から社会制度の拡充を計るため、軍備及び兵器産業の段階的縮小政策を打ち出した。

軍事産業を基幹とし、あらゆる産業に関わる世界有数の超巨大複合企業体「ダイオ・インターナショナル・コーポレーション(DIC)」グループ。
ビルバーグの発展はこの企業の功績によるものといっても過言ではなく、政治経済界に多大な影響力を持っていた。
同年5月、DICに突然異変が起きた。国家的軍縮政策を受け入れたDIC総帥が突然謎の病死を遂げ、その実権は軍事部門最高責任者であるダイオ重工の社長だったナカトミに移される。
DICの中枢を握ったナカトミは軍縮政策を拒否し、平和主義路線を貫くビルバーグと対立した。

同年7月某日未明。謎の軍隊がビルバーグの首都ゴルドマを占拠。いくつかの都市が原因不明の大爆発により一瞬にして壊滅した。
電力供給はストップし、全ての通信システムがダウンしたことに加え、正規軍施設も何故か機能せず軍部及び政府は瞬く間に敵の手に落ちた。
その原因はナカトミの指示による新兵器のデモンストレーションを兼ねた、DICとその私設軍によるクーデターであった。
大統領官邸を占拠したナカトミは全世界に向けて新政府の樹立を宣言。72時間以内にその存在を認知するよう求めた。さらに否認及び他国による軍事介入が行われた場合は新兵器による報復も辞さないと・・・
ビルバーグはDICの暴虐に襲われ、世界的な危機に発展しつつあった。

宣言から5時間後・・・事態を重くみた政府は国連安全保障理事会を緊急招集。国連平和維持軍の派遣を行うことを決定。
但し、米国防省による認知期限時間内の特殊工作の成功が前提条件とされた。
かくして、2年前に凶悪テロ集団「ブラッディスコーピオン」を壊滅させた「デルタストーム作戦」の総指揮官であった、アンダーソン米国陸軍中佐のもと、凄腕の実力を持つ4人の傭兵(スペシャリスト)が召集された。

登場人物

+ 操作キャラクター
  • スペシャリストの4人
    • 「レオン」…本作の主人公にして、メンバー最年長42歳(!)のアメリカ人男性。鍛えられた巨体と知的な頭脳を併せ持つ、スペシャリストのリーダー格。アメリカ陸軍少佐として前作主人公ジャッカルを国防省の極秘任務下で鍛え上げた上官でもあり、師弟でシリーズの顔を務めることとなる。外見がどう見てもジャン・レノのパロディ*2なのはご愛嬌。
      • 主人公にして典型的パワーキャラだが、ジャンプによる回避行動が重要な本作のゲームバランスに合った性能を持つ。攻撃判定をしばらくその場に残すスプレッドショット、高い火力と敵弾消去性能を兼ね備えながら20発までストックできる特殊兵器が使いやすく、攻撃力は随一。防御力も高い。鈍足(緊急回避動作中のほうが通常歩行より早い)をカバーする立ち回りができれば強い。
    • 「エンジェル」…フランス人女性。陸上の戦闘員ではなくアメリカ海軍のパイロットが本業でありながら、その戦闘力はメンバーの中でも勝るとも劣らない。圧倒的プロポーションと美貌に目を奪われがちだが、実はレオンに次ぐ年齢。三十路*3。前作のマリー・ビーとは親友。
      • テクニカルな雰囲気に反し、バランスタイプの性能のキャラ。しかしこれといったウリに乏しく、特殊兵器もやや使い勝手が悪い。バグに近い細かい操作テクニックと相性が一番良いという隠れた利点はあるものの、総じて辛い戦いを強いられる。上級者向け。
    • 「ルル」…日系三世女性。メンバー最年少で戦闘経験は浅いが、射撃大会で優勝経験があるなど確かな実力の持ち主。貧乳というより小柄、いかにもボクっ娘といったイメージのボーイッシュな見た目だが、一人称は「あたし」。アンダーソン米国陸軍中佐の親戚筋で、今回の任務がプロとしての初仕事でもある。
      • スピード系、ワイドショット系のキャラ。射程が有限とはいえ圧倒的攻撃範囲を誇るワイドショットにより、雑魚戦時の掃討能力はピカ一。特殊兵器は10発しかストックできないものの威力は高めで、使い勝手は悪くない。彼女もバグに近いテクニックと相性が良い。標的が小さい場合火力不足に陥り易く、防御力が最低なため、ボス戦でいかにミスをしないかが大切になる。
    • 「トーイ」…アメリカ人男性。レーザー系の特殊な武器の扱いを得意とする、天才的頭脳の持ち主。しかし、素ではダンス好きでファンキーな性格の青年。幼い頃、親に捨てられた施設育ちの孤児で元は麻薬中毒者だったが前作のビッグママに捕まって無事に更生した過去を持ち、CIA捜査官としてレオン達に同行している。
      • レーザーショットの攻撃範囲が狭い上、思いのほか威力にも欠ける。また画面上の表示弾数が少ないため、処理落ちによる恩恵を受けにくい、システムに恵まれない点を密かに併せ持つ。特殊兵器も自分の周りを爆発で覆うタイプで、リーチが短い。ただし単発攻撃力は最強で、敵弾消去能力もあるため撃つべき場面を見極めれば使える。最も稼げる*4が、ある意味エンジェル以上に上級者向けのキャラ。
+ その他の人物
  • その他の人物。
    • 「レジスタンス」…海軍基地解放ルートの後半(ステージ3)に登場。ダイオによる残忍な武力行使にも屈しない勇敢な戦士達。
    • 「ナカトミ」…日本人男性。ダイオ重工の社長の肩書きを持つ一方で、己の欲の為ならダイオ私設軍隊の軍事力を用いて邪魔者を排除する独裁者でもある。本作の表面上の黒幕。
    • 「スネーク将軍」…国籍不明男性。ナカトミを影で操っていた、本作における真の黒幕でありラスボス。なお、ゲーム中ではその名前を明かされない(ネオジオフリークなどの別媒体で明かされている)。

主なシステム

+ 長いので格納
  • プレイヤーキャラセレクトについて
    • ゲーム開始前に4人から使用したいキャラを1キャラ選択
      • 各使用キャラには「メインショットの攻撃性能・移動スピード・耐久力・特殊武器の効果及びストック数」の違いによる差別化が図られている。
      • 二人同時プレイ時での同キャラ選択は不可。なお、前作でいうところのチームバトル(3人選択制)は本作では廃止されている。
  • ステージ構造について
    • 本作のステージ2~3は2ルートから択一でのるステージ分岐制を採用している。
      • ステージ1は固定で、ステージ1クリア後に「空軍基地ルート」か「海軍基地ルート」の選択ができ、どちらを選んだかによってステージ2~3の内容が変化する。
      • ステージ3クリア後は再び一本道となり、残りのステージ4~5を戦うこととなる。
      • 最終面であるステージ5に関しては、ダイオ本社ビルのエントランスを制圧してから内部の3部屋を任意の順番で制圧、3部屋全てを突破するとラスボス戦に突入する構成となっている。
    • 各ステージの道のりを表に示すと以下の通りとなる。
空軍ルート 海軍ルート
stage 1 第二分隊出撃せよ
stage 2 空軍基地を奪還せよ 海軍基地を奪還せよ
stage 3 機動部隊を追撃せよ レジスタンスと合流せよ
stage 4 首都占領軍を突破せよ
stage 5 ダイオの野望を粉砕せよ
  • 操作系統
    • 本作はレバーと3ボタン(A・B・C)を使用する。Dボタンは使用しない。下記では使用キャラ時と、乗り物搭乗時の操作系統を紹介する。
    • 使用キャラ時の操作系統
      • レバーで使用キャラの8方向移動、兼キャラの向き方向の位置調整。
      • Aボタンでキャラが向いている方向へメインショットを放つ。
      • Aボタンを押しっぱなしにすると、キャラの向きをその時の向きで固定した状態で移動しながらのメインショットを放てる。移動速度が通常時より若干落ちるので、注意が必要。
      • ショットを撃っていない状態で人型の敵に接近してAボタンで近接攻撃が出せる。(ほぼ隠し操作だが、近接攻撃も射撃攻撃と同様に自由方向と方向固定を使い分けられる)
      • Bボタンで回転ジャンプ動作を行う。ジャンプ中は一切の攻撃ができないが、前作の前転動作とは異なりジャンプ中もレバーによる自由な移動が可能(ジャンプ中の移動速度は全キャラ共通)。この動作は完全無敵の回避行動となる上、着地した瞬間も全く隙が無いという、アクションシューティングの常識から外れた超強力な性能を持つ。ただし、敵弾の上や地雷の上に着地すると流石にダメージを受ける。
      • Cボタンでキャラが向いている方向へ特殊武器を放つ(特殊武器が全方位攻撃のトーイのみ向きの概念が無い)。特殊武器は使用回数に限りがあり、当然ながらストックが尽きると投げようとするモーションが不発して発動しなくなる。
      • 乗り物に近づいた状態でジャンプするとその乗り物に搭乗し、それを操作できる(下記)。
    • 乗り物搭乗時の操作系統
      • レバーで乗り物の8方向移動、兼乗り物の向き方向の位置調整。
      • Aボタンで乗り物が向いている方向へメインショットを放つ。
      • Aボタンを押しっぱなしにするとチャージショットの準備動作。画面下のゲージが1本以上、2本以上、3本の3段階で、任意の段階でボタンを離すと発射。
      • Bボタンで乗り物から降り、使用キャラの生身状態に戻る事ができる。
      • A・Bボタン同時押しで乗り物を向いている方向へ自爆突撃させる「ショックアタック」。強制的に降車し、乗り物が大破してしまうが凄まじい威力。
  • 乗り物について
    • ステージ内の特定場所には「乗り物」が放置されており、上記の操作を行えばそれに搭乗できる。
      • 乗り物搭乗中にダメージをもらっても、ダメージは乗り物側の負担となり、使用キャラ側のライフに影響を及ぼす事はない。
      • 乗り物は専用のメインショットでの攻撃手段となる。また、人型の敵は移動しながら触れるだけで倒せるようになる。
      • 乗り物搭乗中は使用キャラ時でいうところの「方向固定・ジャンプ動作・特殊攻撃」の行動は一切行えない。
      • 乗り物という関係上、喰らい判定が使用キャラ時のそれよりもかなり大きい(一応、見た目よりはかなり小さい)。敵弾をかなり避け辛くなるので、長期の乗り回しは難しい。なお、一部ステージでは移動演出の都合上ボス戦に持ち込めない。
      • 「乗り物のダメージ蓄積が限界を超えてしまう」か「ショックアタックを行う」と、乗り物は大破してしまう。
        前者の場合は一定時間経過すると乗り物が爆発してしまう。その間に乗り物から降りずに放置していると、乗り物の爆発に巻き込まれ搭乗キャラがダメージを受ける。
    • 乗り物には以下の3種類がある。
      • 「ノーマル戦車」…攻撃範囲が狭いメインショットを放てる戦車。移動スピードは遅い。溜め撃ちは貫通性能と高破壊力を誇る一方向ショットが放てる。
      • 「武装トラック」…攻撃範囲が広めのメインショットを放てるトラック。移動スピードは速い。溜め撃ちは360度方向に砲台を回転させながら撒くショットが放てる。
      • 「警備ロボット」…攻撃範囲が広いメインショットを放てるロボット。移動スピードは並。溜め撃ちは射程こそは短いものの超絶級の威力を誇るパンチが放てる。
  • 特殊なボーナスについて
    • 本作は以下の行動を起こす事で、特殊なボーナス(スコアアップなど)が入る仕組みとなっている。
    • 「追い討ちボーナス」
      • 人型の敵をメインショットで撃ち込むと、すでに倒した状態であっても追い討ちができ、完全に事切れるまで撃ち込みスコアボーナスが入る。
      • また、追い討ち中に撃ち込みながら人型敵に接近し、接近攻撃でとどめを刺すというテクニックも可能。
    • 「近接攻撃ボーナス」
      • 人型の敵を近接攻撃で倒すと必ずアイテムを落とす上、撃破スコアに倍率がかかる。更に、自機が生身の状態で近接攻撃だけで敵兵を倒していくと更に高い倍率がかかっていき、倍率は最高で8倍まで上がる。「生身の状態で近接攻撃以外の攻撃を繰り出す」か「生身の状態で被弾する」か「ステージクリア」で倍率はリセットされる。敵に接近しなければならない危険を伴うが、これを利用すればスコアアップやライフ回復のチャンスを図れる。ただし、出現するアイテムはランダムなので欲しいアイテムに限って出ないことも普通に起こる。また、画面上に一定数以上のアイテムが出ていると近接攻撃で敵を倒してもアイテムが出なくなるので注意。
    • 「ボムまとめ倒しボーナス」
      • ボムで複数の敵をまとめて倒すとスコアに倍率がかかる。最高で8倍。ミサイルなど破壊可能弾も、基本点は0点だが倍率上昇の対象(他の敵とまとめて倒すと他の敵を高倍率にすることもできる)。
    • 「乗り物攻撃ボーナス」
      • 乗り物のチャージショットで敵を倒すとスコアに倍率がかかる。溜め撃ちまでの溜めが長ければ、倍率の数値がより高くなる。倍率は最高で6倍。
    • 「逃走者救出ボーナス」
      • ステージ内には時折助けを求める「逃走者」が逃げている。これに使用キャラ(乗り物)が触れると「美女」か「ドクロ」のどちらかに変化する。
      • 逃走者が美女だった場合、そのまま画面端まで逃してあげれば19990点。但し、逃走中に美女をプレイヤーが攻撃すると誤射扱いとなり逆にスコアが19990点差っ引かれてしまう。(スコアが19990点未満の時に美女を誤射すると0点になる)
      • 逃走者がドクロだった場合、その場で自爆してしまう。これに使用キャラが触れるとダメージを食らう。
      • 逃走者に触れず、そのまま画面端まで逃がす事もできる。この場合はボーナスもペナルティも無い。
    • 「プレートボーナス」
      • アイテムであるアルファベット型の「プレート」の内、指定された単語を構成する文字を全て入手すると19990点のボーナス点が入る。
      • 使用キャラ、及びプレイ人数によって集めなければならないプレートのアルファベットに相違がある*5。それ以外の文字のプレートを1文字でも拾ってしまうと、プレート回収状態がリセットされてしまう。
    • 「ニュートラルボーナス」
      • 画面内に敵がいる状態で、しばらくニュートラル(レバー/ボタン操作を一切しない)状態を維持すると、キャラが固有のモーションを取って19990点ボーナス。ただし、点数が入るまではかなり長めで、被弾によってもキャンセルされてしまう。また、「ニュートラルボーナス対象となったことが無い敵」が新たに画面に現れない限り、再度ニュートラルボーナスを入手できない(少しスクロールを進めて新しい敵を出現させれば、再び取得可能。また、ミサイルなど破壊可能弾は敵としてカウントされない))。
    • 「ステージクリアボーナス」
      • 各ステージをクリアすると、プレイ結果によって様々なスコアが入手できる。
  • アイテムについて。
    • 「人型の敵を近接攻撃で倒す」「特定の対象を壊す」「使用キャラがダメージをもらう、もしくはミスをする」といった行動を起こすと、何かのアイテムが出現する。
      • 「銃アイテム」を取得すると、特殊な性能を持つメインショットを一定弾数だけ放つ事ができる(生身時のみ)。弾数が尽きると通常のメインショットに戻る。
    • 主なアイテムは以下の通り。
  • 銃アイテム系。なお、所持中に被弾すると、武器ゲージを消費するもののライフゲージは減らず、その間はダメージを肩代わりしてくれる。
    • 「フレイムスロウワー (F)」…貫通弾に相当する炎を放つ。地形も敵も貫通して飛ぶが、威力自体は控えめ。
    • 「ミサイルランチャー (M)」…攻撃力の高い六連ホーミングミサイルを放つ。連射ができないので無駄撃ちに注意。
    • 「ラウンドチャージャー (R)」…全方位、8方向に強力な溜めショットを放てる。少し溜めて弾の大きさが最大になった所でボタンを離さないと、武器ゲージを無駄に消費するだけなので注意。
    • 「ブーメランガン (B)」…貫通性能を持つブーメラン型の弾を放つ。威力自体も比較的強い。ボタンを押しっぱなしにしていると弾が自機の周囲を回転するが、この場合は威力が下がる。また、人型の敵を倒した際は近接攻撃扱いになるためアイテム取得等に利用するのも1つの手。
  • その他のアイテム。
    • 「ライフ (L)」…ライフを少量回復してくれる。非常に貴重で、滅多に出てこない。確定で出る箇所も無いため、プレイ中全く出てこない事もある。
    • 「パワー (P)」…3つ集めるとメインショットがパワーアップする。更に3つ集めるとフルパワー(レベル3)状態になる。
    • 「マックスパワー(MAX)」…コンティニュー時などに出現するアイテム(ごく稀に木箱から出現する)。これ1つでパワーアップが最強になる効果。
    • 「ウエポン (W)」…特殊武器のストックが、「各使用キャラの最大数の1割だけ」回復する。レオンとエンジェルは2発回復、ルルとトーイは1発回復。
    • 「エネルギー (E)」…使用している銃アイテムの弾数を回復する効果。銃アイテムを持っていない時は、基本的に出現しない。
    • 「スコアアイテム」…スコアアップ。取得のタイミングによってスコアが変わる。最低はコイン状態の50点、最高は勲章状態の19990点。
    • 「プレート」…様々なアルファベットが書かれたプレート。効果の詳細は上記のプレートボーナスの項を参照にされたし。
  • ミス条件について
    • 攻撃を受けてライフが尽きるか、制限時間が0になってしまうと1ミスとなる。制限時間はステージ開始時85カウントで、ボス戦まで進むと30カウント回復する。ミス後は制限時間30カウント回復した上でのその場復活となる。
      • 制限時間についてはラスボス戦のみ特別ルールが設けられている。「直前の状態に関わらず必ず残り68カウントから戦闘開始」「ミスやコンティニューをしても制限時間が回復しない」「制限時間が0になってもラスボスを倒せないと残機がいくらあってもバッドエンディング直行」である。
      • ミスするとペナルティとしてパワーランクが1つ下がり、入手していたPアイテムが周辺にばら撒かれてしまう。また、特殊武器のストックは初期値に戻る。
    • コンティニュー後は途中復活での再開となる。またコンティニュー時には救済処置としてMAXアイテムが必ず出現する。
  • プレイヤーキャラの残数を増やすエクステンドの要素はない(スコア・アイテム共に)。

評価点

  • 前作のシステムを踏襲しつつも、新たな要素も導入されている。
    • 基本的な操作系統は前作とさほど変わっておらず、前作プレイヤーならばすんなり入り込める内容である。
      • 「8方向に移動し、様々な角度から襲ってくる敵共を破壊する」というプレイスタイルは前作と全く同じである。
      • ただひたすらに撃ちまくるのもよし、接近攻撃でアイテムゲットを狙うもよし、スコア稼ぎに特化した上級プレイを目指すもよし、と様々な楽しみ方を持っている。
    • その一方で前作から変更されたシステムも幾つかある。
      • 回避動作がジャンプに変更された影響で、前作の前転とは違い「その場から動かない状態」での回避が可能となっている。
        また、「ジャンプ中にレバーで使用キャラの位置を調整し、危険な着地を避けていく」というテクニックの重要度が圧倒的に増している。
      • 前作以上にスコアラー向けの稼ぎボーナスが加えられ、「危険を冒してでも稼ぎを目指す」楽しみが増している。
    • ザウルスの親会社SNKがリリースしていた『メタルスラッグシリーズ』(稼働時期的には『メタルスラッグ2』)の影響を受けた要素もちらほらと…。
      • 「乗り物に搭乗し、重量感溢れる動きで敵共を倒していく様」はまさにメタスラのノリである。また、ショックアタックはあちらでいうところのメタスラアタックと同じ攻撃手段となっている。
      • 逃走者救出ボーナスはあちらでいうところの捕虜救出と似た様な要素であるが、本作は「彼女(逃走者)を巻き添えで攻撃すると死んでしまう」という相違点がある。
      • 3面ボス戦BGM「地獄のエネルギー」は、『メタルスラッグ2』1面BGM「JUDGEMENT」とほぼ同じフレーズが(おそらく意図的に)使われている。作曲者は異なるのだが、ザウルスの親会社であるSNKへのオマージュと思われる。
  • 相変わらずグラフィック・BGM周りの評価は高い。
    • プリレンダリング*6をより多用するようになったが、総合的には前作以上にグラフィックが繊細化している。
      • 使用キャラや敵などのアニメーションパターンがより滑らかになっている。また、機械敵のパーツの多さと動きの細かさも見所の一つである。
      • 既にハードスペック的な限界に達しつつあったMVS基板でありながらも、プリレンタリング加工と手直しによるドット絵調整の併せ技でなめらかな質感で表現されたキャラクターと背景グラフィックは高水準。
    • 演出面の凝り様も前作以上。
      • 「ぬめぬめと動きながら戦陣を組み襲い掛かる人型敵」「ボス戦前のアラートキャッチ」といった前作にはなかった演出面が強化されている。
      • その反面、前作よりもゴア表現がかなりマイルドになり、人型敵の死にバリエーションは少し減ってしまった。前作がやりすぎだったとスタッフが判断したからこうなったのかもしれない。
    • 本作のBGMはテクノ・レイブ調の楽曲がメインとなっている。
      • 前作のロックメイン楽曲も熱かったが、こっちはこっちで負けず劣らずの熱さである。特に最終ステージのメインBGMのハイテンションレイブ曲はアドレナリン大放出レベルのかっこよさ。
      • 1回のプレイで唯一複数回流れるボス戦BGM「青い殺人者」(1面ボス戦、4面ボス戦BGM)は、本作を代表する一曲と言えよう。
      • 1面の「World Wide Connection」の疾走感、敵本拠地に向かって突撃していく4面の「愛の戦士のテーマ」のカッコ良さも抜群。
      • スタッフロールはクラブで流れていても違和感がなさそうなハウス調楽曲というオサレっぷり。もちろん、これもかっこいい良曲である。
      • 前作のBGMを手掛けた加瀬正紀氏と幡谷正彦氏が引続き本作のBGMを担当している。
  • 前作よりもキャラクター描写が強くなった。
    • 前作ではいまいち使用キャラの性格が見えにくかった反省からか、本作はキャラの会話のやり取りが増強されている。
      • 「各ステージ開始前」「ボス戦前」「ボス撃破後」には必ず使用キャラによる会話キャッチが挟まれる。
        キャラ分の会話の差異はもちろん、ボス撃破時の残ライフ量による差異や二人同時プレイ時でも違う会話が用意されているというこだわり様である。
  • 前作からボイス面も強化された。
    • 棒読みだらけだった前作のボイスから一転、本作は凝ったセリフ回しによるボイス収録となっている。
      • 前作同様にボイス数自体はあまり多いとはいえないが、少なくとも前作に比べると苦笑を誘う安っぽい声質からは脱却している。
      • その反面、倒された人型敵の断末魔は前作の痛々しい悲鳴から一変し、何故か棒読みボイスと化している。「おぅ↓ おぅ↓ おぅ↓ おぅ↓ おおぅ↓」

賛否両論点

  • 前作よりもボリュームダウンながらも作り込み重視となった。
    • ボリューム面の縮小傾向化。
      • 本作は「総7ステージ・全5ステージ構成・使用キャラ4人」であり、前作の「総17ステージ・全6~7ステージ構成・使用キャラ8人」に比べると、明らかにボリュームダウンしている。
      • 本作のルート分岐は「ステージ2~3が2ルートに変化する」だけに留まり、ルート分岐の多彩化に関しても前作より劣っている。
        なお、どのルートで進もうがルート通過後のステージ変化はないが、エンディングはラスボス戦を撃破するか、制限時間が0になった状態でも倒せなかったで分岐する様になった。
      • プレイヤーセレクト時のチームバトル廃止に関しては、使用キャラ数縮小、及び前作からしてチームバトルの意義が薄かった事情もあり、あまり批判材料にはなっていない。
    • しかし、個々の作り込みという意味では前作以上に強化されている。
      • 前作の使用キャラのメインショットは攻撃力の差異だけの性能差だったが、本作はショット性能そのものが完全差別化され、各キャラ毎に個性あるショットを撃ちまくる楽しみが増している。
      • 使い回し素材が多かった前作と比べて大型敵のバリエーションがある程度増えた。ボス戦に至っては各ステージすべてに専属のボスが配置されている。
  • 前作から雰囲気の変わったデザインセンス。
    • 近未来色の強いステージ舞台。
      • 前作は「ワイルドな戦場劇」といった趣旨の舞台だったが、本作においては「サイバーな戦場劇」といった舞台になっている。
      • よって、本作は近未来を意識したステージ構造が主流となり、前作の様な自然に囲まれた場面で戦う状況がほとんどない。
    • キャラクターデザインやメカデザインの変更点
      • キャラクターデザインを担当したのは前作と同じイラストレーターなのだが、前作に比べるとゲーム中のキャラクターの頭身が少し低くなり、ややコミカル色の強い外観となっている。この辺もメタスラ寄りのデザインに近づいたといえる。
      • また、前作のキャラは濃い目のデザインだったが、本作はそういう濃さが控えめとなり万人向けのデザインとなっている。
        良くいえば「デザインのクセが抑えられた」といえるし、悪くいえば「プレイヤーに媚びたデザインと化した」と解釈できる。
      • また、メカデザインについても丸々としたデザインが多く、配色も前作以上にパステルカラーが中心。良くも悪くも、色彩センスはかなり独特。

問題点

  • 前作よりも難易度が高い傾向にある
    • 敵の攻撃パターンが前作よりも増えており、ダメージをもらう機会に遭遇しやすい。
      • 道中戦では「人型敵の出現数が増え、弾を高速でばら撒いてくる」「耐久度の高い機械敵の出現回数が増えた」といった要因により、前作以上に気が抜けない戦況となっている。
      • ボス戦に関しても「耐久度と攻撃バリエーションの大幅強化」により、苦戦する環境が増している。
        特にラスボス戦は前作のそれが可愛らしく思える程に凶悪であり、相当な慣れとパターン把握を駆使しないとノーコンティニュークリアは極めて困難である。
      • 攻撃力の高い男性陣はラスボス本体以外の攻撃パーツを1個ずつ壊していく戦法が取れるが、女性陣は制限時間の関係で全パーツ破壊の戦法が少々難しい。
    • 敵の攻撃によるダメージ量が全体的に高く、最高の防御力を誇るレオンでもまず4発は耐えられない。
      • それでありながらステージクリア時の体力回復もなく、ライフ回復アイテムも先述の通り出てくるのが運次第な上、回復量が低め。被弾せずに2~3個立て続けに取れなければダメージをリカバーできない。
      • 一部の敵は即死級の攻撃をしてくる。大抵は撃つ前に長めのチャージがあったりと分かりやすいが、ラスボスの時限爆弾攻撃など、見た目では分かりにくい攻撃もある。
  • 前作と比べ、ストーリー描写は若干オミットされてしまった節がある
    • 前作はステージクリア後に悪役側の視線によるイベントが挟まれたが、本作では一切発生しなくなった。
      • これにより「どういう環境でストーリーが進んでいるのか」という描写が薄くなり、やや事務的なステージ進行になってしまった。
      • また、前作では簡素とはいえ使用キャラによる個別エンディングが用意されていたが、本作ではそれが廃され全キャラ共通のエンディングである*7
  • いまいち存在感の薄い黒幕達
    • 本作の黒幕であるナカトミと、彼を影で操る真の黒幕であるスネーク将軍の存在感がどうも薄い。
      • ナカトミはステージ4のボス戦前で初登場し、ラスボス戦前までは余裕を見せるが、その後はあっさりと退場してしまい、どうも存在が中途半端になっている気がする。
      • 真の黒幕であるスネーク将軍に関してもラスボス戦前に初登場するが、ほぼ何の前触れもなく登場する(一応オープニングデモに少し映っている)ので、一見では「あんた誰?」みたいな存在にしか見えない。
      • ステージ序盤から悪事を働き、その強烈なビジュアルで嫌でも忘れられない風貌を見せ付けた前作の黒幕「首領」に比べると、どうしても彼らの悪役としての存在感は見劣りしてしまう。
      • ナカトミ・真の黒幕スネーク将軍共にその容姿は非常にかっこよく、外見上では悪のカリスマになれる素質は持っているはずなのだが…。
  • ハイスコア稼ぎを突き詰めると、不可解な仕様が壁となり真面目に稼ぐ事がほぼ不可能になる
    • 具体的には、「敵を倒した時に出現するアイテムがランダム*8」という一点にハイスコア争いの問題点が集約される。
      • スコアアイテムは最高で1個19990点だが、最高5000点しかもらえない「スコアアイテム以外」が出現した時点でスコアに大幅なロスが発生する。ハッキリ言って理不尽な運ゲー。
    • なお、ゲーム終了時に腕前の指針として表示される階級は大まかにはスコア依存なのだが、最高階級「GENERAL OF THE ARMY」(元帥)はハイスコア稼ぎを始めた場合、高難度ながらもある程度常識的なスコアで達成できるようになっている。*9

総評

すべてにおいて進化したとはいえないものの、前作の問題点が幾らか改善された続編であり、前作同様に無難に遊べる内容となっている模様。
複数のシリーズ化がなされる事になる『メタルスラッグシリーズ』とは対照的に、ショックトルーパーズ関連は計2作品しかリリースされていない。


家庭用移植

  • ネオジオROM版(1998年6月24日発売、ザウルス)
    • 前作とは違い、本作はちゃんと家庭用移植がされている。なお、ネオジオCD版や当時の現行他機種への移植はされなかった。
    • 流石にネオジオROM版だけあって、移植度はほぼ完璧である。しかし、ネオジオROM全般の例に漏れず、定価が30,000円とかなり高額設定で購入のハードルが高すぎる難点がある。
    • バーチャルコンソール版はこのネオジオROM版基準での配信となっている。
    • アケアカNEOGEOの方は言うまでもないがMVS版ベースでの移植。

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最終更新:2024年01月22日 01:08

*1 ゲーム内では「ミッション」表記だが、便宜上このページではステージ表記で統一する。

*2 一方、顔つきが『Half-Life』の主人公であるゴードン・フリーマンっぽくも見えるという人もいる

*3 公式設定。プロフィールの年齢は「3?歳」となっている。彼女をデザインした人は「設定を無視して描くように」と注文されたと、設定資料集の中で裏話を語っている。

*4 特に通常兵器であるレーザーによる追い撃ち攻撃が一番やりやすい。

*5 一例としては、1人プレイ時のレオンの場合は「H」「E」「A」「R」「T」。同じくルルの場合は「E」「Y」「E」「S」の文字のプレートを集めなければならない。

*6 3Dモデルを別途作成し、それを動かして撮影した2Dの画像をドット絵に転用する技法。これはザウルスの得意技であり、プリレンダリングによる画像を手直しで再調整する事も多い。

*7 一応はスタッフロール時において、使用キャラの絵が表示されるという相違点はある。

*8 「何らかの非常に複雑な条件で出現アイテムが決まる、「乱数調整」や「状況再現」などの超高等テクニックで出現アイテムを操作出来る、といった明確な対処法が隠されているのでは?」という声が本作の熱心なファンの間に囁かれてはいるものの、稼動から20年近く経つ現在もその詳細は一切解明されていない

*9 本作の熱心なファンの手により「クリア時のスコアが1050万点以上かつノーコンティニュークリアであればほぼ元帥確定」という点は解明されている