お茶犬の夢冒険

【おちゃけんのゆめぼうけん】

ジャンル ほんわかアクションゲーム
対応機種 ゲームボーイアドバンス
メディア 64MbitROMカートリッジ
発売元 エム・ティー・オー
発売日 2005年4月28日
価格 4,410円(税込)
プレイ人数 1人
セーブデータ 1箇所
レーティング 表記なし
判定 なし
ポイント お茶犬の冒険シリーズ第1作
優しい作りのアクションゲーム
良くも悪くもお子様向け
お茶犬シリーズ


概要

セガトイズとホリプロの共同開発で生み出された癒し系キャラクター「お茶犬」のゲーム化であり、アクションゲーム『お茶犬の冒険』としてのシリーズ第1作。
春夏秋冬に分かれたステージを舞台に、お茶犬らがアクションゲームをこなしていくというストーリー設定である。
メインは横スクロールアクションでゲームを進めていき、その合間にミニゲームが挟まれるという形となる。また、任意セーブ方式である。


登場お茶犬一覧

  • お茶犬
    • リョク (緑茶犬)
    • アール (紅茶犬)
    • ロン (烏龍茶犬)
    • チャイ (紅茶犬)
    • ハナ (ハーブ茶犬)
    • カフェ (コーヒー犬)
    • ムハ (麦茶犬)
    • サクラ (さくら茶猫)
    • ラン (ラベンダー茶猫)
    • ミン (ジャスミン茶猫)
    • ソー (そば茶猫)
  • お茶犬つく~るで作成したオリジナルお茶犬(猫)たち

主なルール

主なモード

  • ゲーム
    • イベント入りのアクションゲームがプレイできる本作のメインモード。
      • ゲーム開始前に使用キャラをお茶犬かお茶猫のどれか1キャラだけ選択できる。お茶犬とお茶猫には性能差があり、どちらを選んだかによって攻略方法が若干変わってくる。
  • お茶犬つく~る
    • 自分好みのお茶犬(猫)を作れるモード。
      • 作成したお茶犬らはメインモード内で操作することができる。
      • 作成したお茶犬らは6匹までの保存が可能。
      • メインモードにて「つく~るアイテム」を入手することにより、お茶犬つく~るの素材が充実していく。
  • ポットハウス
    • ポットハウスの形をしたジオラマ風のお茶犬たちのフィギュアが鑑賞できるモード。
      • メインモードにて「ポットアイテム」を入手することにより、ポットハウス内のフュギュア数が充実していく。
  • おまけ
    • 「メインゲームにおける各ステージのハイスコア確認」「ミニゲームの単独プレイ」が行える。
      • ミニゲームに関しては、一度メインモードをオールクリアしないと選択できない。
      • ミニゲームのプレイ前に「かんたん」「ふつう」「むずかしい」のいずれかの難易度が選べる。
      • ミニゲームは全部で8種類用意されている。

メインモード

  • ステージの流れについて。
    • 本作は全部で8つのステージが用意されており、各ステージはさらに3つのエリアに分かれている。
      • エリアをすべてクリアすればその次のステージに進める。8ステージすべてをクリアするとエンディング後に一旦ゲームが終了する。
  • 操作系統。
    • 全キャラ共通操作。
      • 十字ボタン左右で左右移動。Bボタンを押しながらでダッシュ移動。
      • 十字ボタン下で伏せ動作。
      • Aボタンでシャンプ動作。
      • 下に地形がある状態にて十字ボタン下とAボタンで下に落ちる。
      • 通りがかりのお茶犬らに接し、Aボタンか十字ボタンでお茶犬らに話しかける。
    • お茶犬専用操作。
      • ジャンプ中にAボタン押しっぱなしで浮遊落下。
      • ダッシュ中に十字ボタン下でスライディング。
    • お茶猫専用操作。
      • ジャンプ中に再度Aボタンを押すと二段ジャンプ。
  • クリア条件について。
    • エリア内に散らばる「風船」をすべて集め、ゴール地点にたどり着くことがクリア条件となる。
      • 各エリアは前半戦と後半戦の二段構造となっている。前半戦にて3つの風船を集めてゴールに着けば後半戦に移行し、後半戦にて同様にゴールすればそのエリアがクリアとなる。
        よって、各エリアをクリアするには前半の風船3つと後半の風船3つ、総計で6つの風船を集めなければならない。
      • スターをすべて集め切れていない状態でゴール地点に着いても、通行キャラが足止めをしてクリアさせてくれない。
      • スターは「その辺に放置されている」「通行キャラに話しかける」「アクションイベントに付き合う」などの方法で出現する。
    • ステージクリアをすると何かのミニゲームが発生する。
      • ミニゲームはボーナスゲーム扱いなので、いかなる結果となっても次のステップに進め、ペナルティの類はない。
  • 敵・アイテムについて。
    • お茶犬らには直接敵を攻撃する手段が搭載されていない。
      • 敵を倒すにはジャンプで踏みつけるのが主となる(踏みつけられない敵もいる)。また、お茶犬限定でスライディングで体当たりすることでも倒すことが可能。
      • ジャンプ攻撃に関しては地面に付かずに複数の敵を連続で踏みつけると、連鎖踏みとしてコンボがカウントされる。
    • アイテムは以下のものが存在する。
      • 「風船」…これを3つ集めてゴール地点に進めば後半戦に移行、もしくはエリアクリアできる。
      • 「シャボン玉」…中にお茶の葉が入っており、たくさん取得するとステージクリア後のスコア結果に影響を及ぼす。
      • 「ハート」…ライフが1回復。
      • 「つく~るアイテム」…モード選択のお茶犬つく~るで使用できる素材が増える。
      • 「ポットアイテム」…モード選択のポットハウスで飾られるフィギュアが増える。
  • ミス条件。
    • ライフ制と残機制の両者を採用している。
      • 敵に触れたり、落とし穴に落ちてしまうと1ライフが消費されてしまう。初期ライフは3つとなっている。
      • ミス後の復活はそのエリア最初からのやりなおしとなり、スターとシャボン玉のストックがリセットされてしまう。
      • コンティニューは無制限に可能。コンティニューをしたからといって特に大きなペナルティは発生しない。

評価点

  • お茶犬の癒される可愛さの再現。
    • これはお茶犬のゲーム化全般における評価点であるが、もちろん本作にも当てはまっている。
      • お茶犬らやステージ背景などが和みタッチで描かれており、非常にゆるいノリでアクションゲームが楽しめる。
      • 各ステージの前後やエリア内において定期的にイベントが発生し、お茶犬らのまったりとした会話*1を堪能できる。
  • アクションゲームとしての土台はしっかりと作られている。
    • 低い難易度ながらも、ステップの過程を踏まないとクリアできないバランス調整がなされている。
      • この「優しいながらもちゃんとアクションゲームとしての醍醐味は押さえている」という作風は、後のお茶犬の冒険シリーズでも活かされている。

問題点

  • ステージのボリューム不足感。
    • 全8ステージの3エリア構成の本作だが、ボリューム的に見ると質素すぎる面も…。
      • お子様向けの難易度なので、それなりの腕前を持つアクションゲーマーにとっては、どうしても「簡単すぎてあくびが出る」という感情がわいてくる。
      • お茶犬ゲーム全般のターゲットはお子様層メインであり、そのお子様が何回プレイしても歯が立たない難しさだと大問題という事情もあるので致し方ないのだが…。
    • 各ステージの素材の使い回しが多い。
      • 前のステージ(エリア)とほぼ同じ地形・敵配置・イベントという「あからさまな使い回し」という場面が多く、悪く言ってしまうと「流用による水増し感」が目立つ内容となっている。
      • よって、「先に進んでいるのに同じステージを再度プレイさせられている」というマンネリ感を覚え、ただでさえ低い難易度がより退屈に感じやすくなっている。
      • さすがにメーカー側も悪いと思ったのか、この問題は後のお茶犬の冒険シリーズではそれなりに改善されている。
  • イベント関係の内容がやや過剰気味。
    • イベントやミニゲームが一切スキップできず、繰り返しプレイで同じものを見せつけられてしまう。
      • イベントを飛ばしたければボタンを連打するしかなく、ミニゲームはわざとミスするしかない。この辺は純粋にメーカーの配慮不足であろう。
      • なぜか後のお茶犬の冒険シリーズでもこの問題はあまり改善されていない。お茶犬の販促も兼ねて、イベント関係を大々的にアピールしたかったのかもしれないが…。

総評

お茶犬の冒険シリーズ初作品の本作だが、すでにゲームとしての土台は大方完成されており、お茶犬好きなお子様プレイヤーにはそこそこ楽しめる出来となっている。
しかし、冒険シリーズの初作品であるがゆえに手抜きと取れる問題も目立つのもまた事実。この辺は次回作で少しずつ改善がなされていくことになる。

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  • お茶犬

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最終更新:2023年04月25日 13:08

*1 厳密に言えば、お茶犬らは直接会話できないので、第三者が彼らのやり取りの意図を解説する形となる。