麻雀刺客

【まーじゃんしかく】

ジャンル 脱衣麻雀
対応機種 アーケード
発売元 日本物産
稼働開始日 1988年8月
プレイ人数 1人
判定 なし
ポイント 超危険な脱衣麻雀
著作権? なにそれ? 食えるの?


概要

雀豪レディー・ナイトギャル・対家麻濡感(ハウスマヌカン)など多くの脱衣麻雀をリリースしてきた同社の制作タイトルのひとつ。
これまでの脱衣麻雀と言うとリアルタッチなイラストが多かったが、同年に同社が出した『麻雀殺人事件』*1以後アニメ絵ベースの女性キャラクターが登場するタイトルも多くリリースされるようになった。
プレイヤーは強運と腕を備えた最強の雀士であり、ガールフレンドとのデート中に、次々と襲い掛かる裏麻雀界の刺客をプレイヤーが撃退していくというストーリーである。

特徴

  • 当時の著作権を無視したパロディゲームの一つで、登場するキャラクターが当時の人気アニメのキャラクターに酷似している
    • このニチブツ脱衣麻雀のキャラパク路線は『トリプルウォーズ』*2や『セーラーウォーズ』『プリティセーラー18禁』*3と続いている。
    • なお『麻雀殺人事件』のキャラクターは(一部それっぽいキャラクターも居るが)ここまで露骨なキャラパクではない。
+ プレイヤーと対戦するキャラクター達+α

いろいろと危ない外見(元ネタ解説は割愛)をもつ人達。なお下段中央が主人公のガールフレンドにして最終ボス

ルール

  • ゲームを開始すると6文字までの名前入力画面となり、何も入力しないか「ああああああ」などいった同一文字の羅列を入力すると「なきのたつ」「ひがしぽん」「ごんべえ」「さんま」など予め用意されたデフォルトネームがランダムで命名される。
  • 全5面で構成され、最終ボスを倒せばエンディングとなり、再び1面からスタートとなる。
  • 鳴きタン先ヅケあり、一発ウラドラあり、槓ドラ槓ウラありなど、ごく一般的な麻雀ルールであるがツモ平和は採用していない。その一方でローカル役である三連刻・四連刻を採用している。
  • プレイヤーのみ持ち点の概念があり、持ち点として1500点が与えられ、0点以下になればゲームオーバーとなる。相手の女の子には持ち点が無く、点数に関係なく3回アガれば勝ちとなる。
  • 相手を倒すと好きな罰を与えることができ、それぞれに異なる脱衣シーンを見ることが可能。「見逃す」という選択肢もあり、これを選んだ場合、グラフィックを見られない代わりに、次の相手との対戦時に積み込みをしておいてくれるなど有利な展開でゲームが進められる。
+ 画像

Dは各対戦相手固有の罰。ただし最終ボスには罰そのものが与えられない。

  • 一筒をつもると「気迫パワー」が、一索をつもると「通しパワー」が使えるようになる。両パワーとも副露・面前いずれでも使用可。
    • 「気迫パワー」は最大で8までストックが可能、ツモ前にスタートボタンを押すことによりパワーが開放され有効牌を引く可能性が高まる。スタートボタンを複数回押すことにより最大4つまでパワーを使用することが可能。
    • 「通しパワー」はストック不可。捨て牌時にスタートボタンを押すことにより使用可能。パワーを使用した捨て牌は必ず通る。牌を伏せて相手に見えない状態にして切るという効果であるため(下画像右)、相手がリーチをかけ、かつパワーを使った牌が当たり牌であったとしても見逃しフリテンは適用されず、パワーを使用せずに再度同一牌を切ると振込みとなる。
+ 画像

気迫パワーと通しパワー


評価点

  • 人気アニメのキャラクター(のそっくりさん)と脱衣麻雀が出来る
    • 無許可のパクリとはいえ、人気アニメのキャラクターと麻雀が打て、勝てば脱衣のご褒美グラフィックが見られる。
      • 当時としてはグラフィックのレベルも高く、当時のゲーム雑誌(『ファミコン通信』内の「ビデヲゲーム通信」)にて水準以上の出来と評価された。
  • 対戦相手の表情が豊富。
    • 上がった場合、上がられた場合ともに相手の表情が変わり、プレイヤーを楽しませてくれる。
  • 対戦相手のグラフィックが用意された
    • おそらくこれが初めてであろう。それまでの脱衣麻雀の対戦時は台だけが映されていた*4。『麻雀殺人事件』では相手が写っているが、御褒美グラフィックの流用(つまり対戦中でも微動たりしない)である。
  • コンティニューにより対戦相手が服を着たりしないので根気とクレジットさえ続けば必ず最後までクリアできる。
+ 画像

各キャラの和了時

問題点

  • CPUが強い
    • 業務用麻雀の性質上、COMの和了が早く、最終ボスは特にこの傾向が顕著である。
  • 気迫パワーはあくまでも「有効牌を引く確率を高める」という設定であるため、最大レベルまでパワーを開放しても、空振りに終わることがある。
    • 気迫パワーは次の対局相手に持ち越し可能だが、通しパワーは複数ストックできない上、次の局への持ち越しもできない。
  • 相手を見逃した場合、お礼として次の対戦が有利になるよう便宜を図ってくれるが、持ち点が1000点増しとなるだけという、ほぼ役に立たないものがある。
  • 相手の表情が豊富だが、中にはイメージをぶち壊すようなものもある。
    • ただ「似ている別人」という設定なので台詞等も元ネタのキャラクターそのままではない。ここまでやっておいてなんだが、そこまでそのままにするのはどうかと思ったのかもしれない。

総評

「有名女性キャラクターと脱衣麻雀ができる」というのが全てと言っても良いゲーム。
グラフィックも当時としては頑張っており、単純に美少女キャラクターとの脱衣麻雀としても出来は良い方だった。
まだ許された時代に移植もされたが、今となってはもう新たに移植が行われる事はないだろう。


移植版

対応機種 MSX2/2+
メディア 3.5インチフロッピーディスク 3枚組
発売日 1990年8月3日
定価 9,700円
判定 なし

概要(MSX2)

  • システム自体はAC版とほぼ同様。
  • 追加要素として、AC版ではルール説明時に登場していた少女キャラクター(上の画像でのピンク髪)が真のラスボスとしてプレイヤーに立ちはだかる。
    • 本当に問題なのは真のラスボスの脱衣シーンで、大人の姿になる事もなくまず最初にパンティを脱ぐという大胆な行動に出て、その後局部を露わにしており、選択肢によっては3匹のお供が絡みつくというとんでもない事になっている。JAMMAの規定でパンツを脱ぐことは許されないアーケード版では絶対不可能*5。当時はまだ所謂沙織事件が起こる前で、規制の緩いPCだから出来たシチュエーションである。いきなりパンツを脱いだのも色々と揉めたJAMMAに対する当てつけだったのかも知れない*6
    • また、これもAC版と異なるが刺客と刺客の合間に、「やとわれ刺客」や「刺客見習い」などの肩書を持つ誰かに似ている訳でもない3人のオリジナルキャラクター*7が刺客として勝負を挑んでくる。この相手には1回勝つだけで勝利となる。
    • ピンク髪のボスも含め、追加キャラクターはアーケード版とは絵柄がちょっと違い、着色ものっぺりとした感じがするので多少違和感を感じる。違和感とか言ったらこのゲーム自体が違和感だらけだが。
  • 何が特筆すべき事項かはお察しくださいとしか言いようないが*8、なぜか徳間書店刊の『MSX・FAN』で紹介された*9

関連作品

麻雀刺客外伝 花のももこ組!

ジャンル 脱衣麻雀
対応機種 アーケード
MSX2/2+
発売元 日本物産
稼働開始日 1988年
プレイ人数 1人
判定 なし

この物語は裏麻雀界に挑む少女ももこの正義と友情の物語である。

  • アーケードで登場した続編的作品。
    • 前作の様に露骨なパロディキャラクターは登場しないが、タイトルの元ネタは当時ドラマ化もされた人気少女マンガ『花のあすか組!』なのは疑う余地もない。
    • 前作のゲームシステム面での評価点や問題点はほぼそのまま今作にも当てはまる。
  • ヒロインは裏麻雀界の刺客に敗れた雀荘オーナーの娘、ももこ。*10
    父親の仇を討つため裏麻雀界の刺客に麻雀勝負を挑む。
    • 気迫パワーの「犬江」、マンパワーと積み込みの「さる美」、通しパワーの「きじ子」。それぞれ固有の能力を持つお供の3人娘からパートナーを一人選び、相手との二人打ち麻雀で勝負する。
    • お仕置きシステムはなく、勝てば脱衣シーンが漫画のコマのように表示される。負けるとお供の女の子が脱がされるので、能力で選ぶか女の子の好みで選ぶかが悩みどころ*11
      • 脱衣麻雀のヒロインなのにももこは一切脱がない。
      • 対局相手の脱衣シーンも前作よりもやや控えめになっており、相手によっては乳首すら見せない。その反面、コンティニュー時のお供の3人組の脱衣シーンの方がよっぽどいい脱ぎっ振り(と言うより『脱がされっぷり』)である。
  • 1990年12月には前作同様MSXに移植されている。こちらは追加キャラクターはいない。
    • 当時は『ニチブツと言えばAV麻雀』という自負でもあったのか、MSX2+だと脱衣シーンで AV女優らしい女性のセクシーな実写取り込みの画像 が表示される*12。パッケージ裏にもその事は書いてある*13が、ゲームと全く関係ないグラビア記事のような写真で、当時としても割と粗い画像だったので誰得仕様でしかなかった。
  • また、1998年にアーケードで稼働したスーパーCD麻雀の第21弾 『マージャンギャルズ グラフィティ』にも当作品が収録されているが、脱衣シーンは全てCD-ROMによる動画再生での収録であり、対局画面もオリジナルとは異なり、味気の無い汎用の対局画面となっている。

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最終更新:2023年06月29日 17:00

*1 容疑者から証言を引き出す為に麻雀で勝負する、と言う内容。得た証言を元に別のキャラクターに証言を求めると言うシナリオ上、同じキャラクターと何度も対戦する事になる。なお完全な一本道でプレイヤーが推理をはさむ余地は無い。

*2 主人公を3人から選べるという意味の題名で、別に三つ巴の戦いと言うわけではない。主人公3人(全員男性)は全員同じ漫画が元ネタだが、敵の女性キャラクターは特に統一されていない。こちらも麻雀殺人事件と同様、同じキャラクターと何度も対戦することになるが、RPGの雑魚的な扱い(なのでもしかしたら毎回(設定上は)別人かもしれない)。

*3 別ブランドの「スフィンクス」製作になっている。

*4 『スーパーリアル麻雀』では牌を弄る「手首だけ」はあったが。

*5 どことは言わないがJAMMA非加盟の別会社を作ってまでして不可能を可能にしたゲームもあったが。

*6 沙織事件の当事者となってしまったキララ(アイデスと改称)では、今度はJAMMAのレーティングを参考に「パンツを履かせる」修正を行って何とか発売したというエピソードが残っている。この事態は、ソフ倫が発足するまで続いた。

*7 ただし、3人ともよく見るとなんかどっかで見たような服装である。

*8 要は登場人物の1人が徳間書店作品のキャラに酷似

*9 紹介記事内でも「うちで紹介していいのか?」と書かれていた

*10 プレイヤーはももこではなく、エンディングのセリフによると「画面の前のあなた」という事になる

*11 能力で選ぶならさる美一択

*12 MSX2+の追加機能である、1万9268色の画像が表示出来る「自然画モード」。一枚絵を表示するだけなので、エロゲーを含む極一部のゲームでタイトル画面などに使われていた。

*13 『MSX2+ユーザーおまたせ。2+ユーザーでない人は256色モードでがまんしてね。』とあるがこのゲームを買うような人は本来の256色モードを期待していたはず。