このページでは『ソロエルパズル 童話王国』と『SuperLite2500 女子高生逃げる! 心霊パズル学園』の2作品の紹介をしています。



ソロエルパズル 童話王国

【そろえるぱずる どうわおうこく】

ジャンル アクションパズル
対応機種 ニンテンドーDS
メディア 64MbitDSカード
発売元 サクセス
開発元 スコーネック
発売日 2006年4月20日
価格 3,990円(税込)
プレイ人数 1~2人
セーブデータ 1箇所
レーティング 全年齢対象
判定 なし
ポイント 童話王国版ZOO KEEPER
中毒性はあるが粗も多い
あまりにもボリューム不足

概要

  • かつて日本でも運営していた台湾製MMORPG『童話王国』の世界観を使用したニンテンドーDSソフト。ジャンル的にはアクションパズルゲームに該当する。
    • 本作自体は童話王国のゲーム性とは一切無関係であり、本家に関わっていない人でも全く問題なく入り込める内容となっている。
  • 任意セーブ方式(一部オートあり)。タッチペンと十字ボタン・ボタンの両操作が可能。

主なルール

  • 本作はいわゆる『ZOO KEEPER』のルールを採用している。
    • ZOO KEEPERに関してはWikipedeiaのリンクを参照にして欲しい。
      • ここでは大まかなルールや、ZOO KEEPERの相違点を中心に表記していく。
  • 操作方法について。
    • タッチペンと十字ボタン/ボタンの両操作は併用が可能。制限なしで好きな操作ができる。
    • タッチペン操作の場合。
      • フィールド内にあるブロックをホールドするとブロックにカーソルが付く。その状態で上下左右のいずれかにスライドすれば、ホールドした列のブロックをその方向へスライド移動できる。
      • アイテムストックがある状態で画面下側にあるアイコンをクリックするとそのアイテムを使用できる。
    • 十字ボタン/ボタン操作の場合。
      • 十字ボタンでカーソルを付けるブロックの移動選択。Aボタンを押しながら上下左右のいずれかに十字ボタンを押せば、押した列のブロックをその方向へスライド移動できる。
      • アイテムストックがある状態でRかLボタンでアイテムの選択。Xボタンでそのアイテムを使用できる。
      • SELECTボタンでパネル全体の確認表示。
  • 基本的なルールについて。
    • ブロックの操作に関して。
      • 隣のブロック同士を入れ替える本家ZOO KEEPERとは操作方法が若干異なっており、本作ではブロックの列をスライドで移動させる操作方法となっている
      • スライドは3ブロック分までのスライド制限があり、延々と同じ列をスライドする事はできない。よって、スライド方向を迅速に切り替えるテクニックが必要となってくる。
    • ブロックの消し方は以下の方法がある。
      • 同じ絵柄のブロックを3つ以上縦か横に並べるとそのブロックは消滅する。本作における基本的な消し方となる。
      • 同じ絵柄のブロックを2 × 2の正方形型に並べると、そのブロック4つと周囲のブロック12つの全16ブロックを消し去る「スクエア消し」ができる。本作における応用的な消し方となる。
      • それ以外に、後述するアイテムの効力でもブロックを消す事ができる。
    • ステージ内容に関して。
      • ステージによってはパネル面積に相違があり、必然的に難易度が変化する仕掛けとなっている。
      • 「長方形型パネルのステージ」「端がジグザグになっているパネルのステージ」「パネルの間に穴(壁)が配置されているステージ」など、
        本家ZOO KEEPERではまずお目にかかれないであろうステージが用意されている。
    • アイテムに関して。
      • 「?ブロック」を破壊すると何かのアイテムがストックされ、それを使用する事でストック消費と引き換えに何かの有利な効力が発揮される。
      • 詳しい効力は下記参照の事。なお、各アイテムの最大所持ストック数は限りがある為、ある程度アイテムストックを溜めていれば遠慮なく使うのが好ましい。
    • ステージクリア目的に関して。
      • ブロックを消すと、そのブロックが置かれていたパネルが変色する。変色したパネルは二度と元に戻る事はない。
      • ステージによって「○○%のパネルに色を付けよう」というクリア条件が示されるので、パネル全体からその指定されたパーセンテージのパネルを変色させればステージクリアとなる。
      • ステージによってはパネルを2回変色させないとパーセンテージに含まれないものもある。
    • ゲームオーバーに関して。
      • 各ステージには制限時間が設けられており、これが0になるとゲームオーバーとなってしまう。
      • ブロックを消す事で制限時間が少し延長される。また、下記の懐中時計アイテムを使用する事でも延長効果がある。
  • ブロックの種類について。
    • 本作には以下のブロックが出現する。
      • 「幻獣ブロック」…本作のメインブロックに位置する。ブロックの絵柄は難易度によって6~8種類が用意されている(後述する「主なモード」を参照)。
      • 「?ブロック」…アイテムが入っているブロック。このブロックを縦横3つ並べるか、同じ方向にある幻獣ブロックを消す事で破壊(アイテム入手)できる。
      • 「クモ」…出現してからある程度経過すると自動消滅する。消滅後は一定時間カーソルの左右操作が逆になり、アイテムが使用不可になるペナルティ。
      • 「岩」…VSモード限定。岩のあるブロックはスライドできなくなる。
    • パネルに関しては以下のものがある。
      • 「パネル」「変色パネル」…ここに配置されたブロックを消して変色させるのが本作のステージクリア目的となる。
      • 「クモの巣」…一部ステージ限定に登場。クモの巣内では通常ブロック消しができず、パネルの変色も受け付けない。スクエア消しか下記のアイテムの効力によってクモの巣は排除できる。
  • アイテムの種類について。
    • アイテムは以下のものがある。
      • 「懐中時計」…制限時間を一定量延長させる。
      • 「十字架」…カーソルを合わせたブロックとそれに接した上下左右3つずつのブロックすべてを消し去る。ブロックと一緒にクモの巣を消す効果もある。
      • 「紋章」…すべてのパネル内にあるカーソルに合わせた幻獣ブロックと同じものをすべて消し去る。ブロックと一緒にクモの巣を消す効果もある。
      • 「ハンマー」…VSモード限定。岩を破壊できる。
      • 「クモ」…VSモード限定。一定時間、相手プレイヤーのカーソルの左右操作を逆にさせ、アイテムも使用不能にしてしまう。

主なモード

  • 童話王国のお話
    • 全80ステージ構成のパズルに挑める。本作のメインモードにあたる。
    • ゲーム開始前に難易度を「ふつう」「むずかしい」のいずれかから選択できる。
      • 「ふつう」は登場する幻獣ブロックが6種類。「むずかしい」は登場幻獣が8種類となっている。
    • ゲームオーバーは各ステージ毎に最大5回までのコンティニューが可能。
    • 10ステージ分をクリアすると任意セーブができる。
    • ゲームを終え、好成績スコアを出すとネームエントリー後に「ランキング」へと登録される。
  • アーケードモード
    • エンドレスステージのパズルに挑める。上級者向けと思われるモード。
    • こちらもゲーム開始前に難易度を「ふつう」「むずかしい」のいずれかから選択できる。幻獣の登場種類も同様。
    • コンティニューは一切できず、ゲームオーバーになってしまうと即終了である。
    • こちらもゲームを終え、好成績スコアを出すとネームエントリー後に「ランキング」へと登録される。
  • VSモード
    • 通信機能を用いた対戦形式のモード。
    • プレイするにはDS本体が2つ必要。本ソフトは1つのみでOK。
    • 別のパネルにて同時に対戦プレイを行う。アイテム使用やブロックの連鎖消しによって相手を妨害する事もできる。
    • 先に制限時間が0になった者が1本負けとなる。3回勝負のバトルとなっており、2本勝利になった者が勝者となる。
  • チュートリアル
    • 本作のルール全般を解説したチュートリアルプレイができるモード。
  • オプション
    • 「BGMと効果音の有無設定」と「"童話王国のお話"におけるコンティニュー数の設定(最大5つまで)」ができる。
  • ランキング
    • 「童話王国のお話」と「アーケードモード」における10位までのスコアランキングを難易度別で鑑賞できる。

評価点

  • ゲームとしての面白さ。
    • 元であるZOO KEEPER自体が人気作となる程の面白いゲームなので、その血筋を持つ本作もほぼ同様の楽しみを持っている。
      • ブロックのスライド方式といった相違もあるが、大方はZOO KEEPERと同じ感覚でプレイ可能となっている。
      • ゲーム性を崩壊させる程のアレンジを入れず、高い中毒性が魅力である元の面白さを再現した点は評価したい。
  • 軽快なテンポ感と簡単操作。
    • テンポを阻害する様な過剰演出を入れず、ゲーム部分に集中できる。
    • 直感的に分かりやすい操作方法な上に、タッチペンと十字ボタン/ボタンのどちらにも対応しているのも嬉しい配慮。ちなみに、十字ボタン側の方がプレイしやすい傾向にある。
  • 視覚的に分かりやすいグラフィック周り。
    • ブロックやパネルの着色が分かりやすく、そういう意味では快適にプレイできるのは利点である。
    • 本家の童話王国からの登場キャラが可愛らしく描かれているのも和める。
  • 本家の童話王国に関する特典が付いていた。
    • 本作の説明書裏のシリアル番号を童話王国内の申し込みページで入力する事で特典が受けられた。
      • なお、既に日本国内での童話王国のサービスは完全終了しているので、今となっては何の意味も持たない。

問題点

  • ふざけているレベルのボリューム不足感。
    • 一人プレイ用のプレイモードが「童話王国のお話」と「アーケードモード」の2種類しかない。
      • しかもどちらに関しても「基本的なプレイルールが全く同じで、ステージ内容も似た様なものばかり」という有様なので、実質のメインモードは1つのみという事になる。
      • これが同社の『SuperLiteシリーズ』でのリリースであれば納得できない事もないが、本作は定価約4,000円のミドルプライスソフトである
      • VSモードを含めてもまとまったモードは3種類のみ。ロープライスでもまずあり得ないボリュームのなさである。
  • 安っぽさの目立つ作り。
    • 「童話王国のお話」はお話と表記されているものの、まともなストーリー描写は皆無である。
      • ストーリーらしき描写が発生するのはゲーム前のオープニングデモだけ。後は何もない、エンディングすらもない
      • ゲーム中の上画面では童話王国のキャラが表示されているが、棒立ちでまともな動きはせず、はっきりいって空気な存在でしかない
      • せっかくのオンラインゲームからの家庭用参加作品なのに、登場キャラがこんな扱いでさぞかし本元ファンはご立腹だろう。
    • 全モード共通におけるステージBGMが1曲しかないというのも寂しすぎる。特定ステージ専用や制限時間ピンチ時などのBGMは一切存在しない。
  • ステージの難易度が妙にちぐはぐ。
    • 先のステージに進むにつれ、難易度が高いステージと低いステージが交互に登場するという謎構成。
      • ゲームの関係上、パネルの面積が少ないステージはブロックが消しにくく難易度が高くなる傾向にあるが、次のステージでは何故かパネル面積が増加しているという現象が多い。
      • それ故に「前のステージが難関だったので本腰を入れて次ステージに挑んだら即クリア」(その逆もしかり)というゲームバランス的におかしい事になっている。
    • アイテムの使えないステージが最難関。
      • 「童話王国のお話」における下一桁6のステージ(ステージ6・16・~)は「アイテムが一切使えない」という制限があるが、これが相当きつい難易度となっている。
      • クモの巣を排除する方法が「スクエア連鎖」か「アイテム効力」しかないのはルールで述べた通りだが、このステージではアイテム効力が封じられる。
      • しかし、ブロック配置のランダム性が強いこのゲームでスクエア連鎖を狙うのは結構な運が絡む。この辺は実際プレイすると分かるとしかいい様がない。
      • その為にいくらブロックを破壊しようが一向にクモの巣が排除できず、下手するとステージクリアするのに何十分もかかるなんて事態が頻発する
    • 逆にアイテムの使えるステージは楽にクリアできやすい。
      • アイテムさえ入手すれば邪魔なクモの巣をアイテム一発で排除できてしまうし、懐中時計アイテムを溜めておけば時間制限の心配も緩和される。
      • 実際、10の倍数のステージはパネル面積が広くアイテムも使えるので体感難易度はあまり高くない。ステージ80(最終)も例外ではなく

総評

元(ZOO KEEPER)の面白さに救われているというべき作品。それ以外ではどうしようもない位にしょぼい作りであり、とてもミドルプライスで売っていい様な内容ではない。


SuperLite2500 女子高生逃げる! 心霊パズル学園

【すーぱーらいと2500 じょしこうせいにげる しんれいぱずるがくえん】

ジャンル 戦慄心霊パズル
対応機種 ニンテンドーDS
メディア 128MbitDSカード
発売元 サクセス
開発元 スコーネック
発売日 2008年1月24日
価格 2,625円(税込)
プレイ人数 1人
セーブデータ 1箇所
レーティング CERO:B(12歳以上対象)
判定 なし
ポイント 『ソロエルパズル 童話王国』のシステム流用作品
本当、何も変わっちゃいない…

概要(SuperLite2500)

  • サクセスリリースの『SuperLite2500シリーズ』の一角。ゲームタイトルだけでは分かりにくいが、実は『ソロエルパズル 童話王国』のゲームシステムを完全流用した作品である
    • 以下、『ソロエルパズル 童話王国』のことを『童話王国』と表記する。MMORPG版と混同されないようにお願いしたい。
  • 製作・開発元は『童話王国』と全く同じ。ゲームシステムに関しても差異がない為、主なルールは割愛させて頂く。

『童話王国』との相違点

  • 『SuperLite2500シリーズ』としてリリースされた事に伴い、価格が大幅に引き下げられた。
  • ホラー風味溢れる作風となっており、プレイヤーの対象年齢が上がっている。
  • 一部のステージ内容が微妙に差し替えられている。
  • 「脱出」のセーブ可能な頻度が1ステージクリア毎に変更(『童話王国』は10ステージセーブ)。
  • 対戦プレイは廃止され、それに伴い一人プレイ専用となった。
  • ブロックなどの名称の違いについて。
    • すべてのブロック・アイテムは『童話王国』のそれと完全一致する為、ここでは名称と簡易説明のみを述べる(括弧内は『童話王国』での名称)。
    • なお、『童話王国』でいうところのスクエア消しは、本作においては「四方陣消し」という名称となっている。
  • ブロック系
    • 「悪霊」(幻獣ブロック)…ノーマルブロック。
    • 「道具箱」(?ブロック)…アイテムの入ったブロック。
    • 「クモ」(クモ)…消すと一定時間、カーソル操作が反転し、アイテム使用不能となるブロック。
  • パネル系
    • 「結界」「変色結界」(パネル)(変色パネル)…ブロックを消し、その中にある結界を変色させていくのが本作のクリア条件となる。
    • 「クモの巣」(クモの巣)…四方陣消し・もしくはアイテム使用でないと消せないクモの巣。
  • アイテム系
    • 「時計」(懐中時計)…制限時間をある程度延長してくれる。
    • 「十字架」(十字架)…使用した悪霊ブロックとクモの巣・及びその上下左右3つずつの悪霊ブロックとクモの巣を消してくれる。
    • 「御札」(紋章)…使用した悪霊ブロックとクモの巣・及び使用した同じ柄の悪霊ブロックすべてを消してくれる。

主なモード

  • 脱出
    • 全80ステージ構成を攻略していくモード。『童話王国』でいうところの「童話王国のお話」と同内容。
  • 無限地獄
    • エンドレスステージを攻略していくモード。『童話王国』でいうところの「アーケードモード」と同内容。
  • 身支度
    • ゲームに関するチュートリアルを教えてくれる。『童話王国』でいうところの「チュートリアル」と同内容。
  • 設定
    • ゲームの各種設定を行える。『童話王国』でいうところの「設定」と同内容(行える設定も共通)。
  • 記録
    • 「脱出」「無限地獄」における10位までのスコアランキングが鑑賞できる。『童話王国』でいうところの「記録」と同内容(ランキングの種別も同様)。

特徴(SuperLite2500)

  • ほぼ完全にコピーゲーム。
    • 単にゲームシステムが流用されているだけではなく、本作はありとあらゆる面で『童話王国』の内容がコピーされている
      • すなわち、「収録モードやステージ内容・ブロックなどの種類」に至るまで、相違点や変更点がほとんどない。正真正銘、メーカー公認のコピーゲームである。
      • 「脱出の下一桁6のステージが難関」「ブロック配置がランダムである関係上、四方陣消しがし辛い」点も全く同じ。操作性や攻略パターンも完全共通といっていい。

問題点(SuperLite2500)

  • 対戦モードが消失した
    • これに関しては、明らかに『童話王国』よりダウングレート化しているといわざるを得ない。
  • ゲームタイトルに偽りあり?
    • 堂々とゲームタイトルに『女子高生逃げる!』という冠を付けている割に、作中にて彼女達が舞台となる校内から逃げ回る描写がない
      • この辺も『童話王国』同様、延々とステージを進めていくだけで、イベントらしいイベントが確認できない
      • 主人公の女子高生3人は脱出のオープニングデモとエンディングに登場するだけ。それ以外での出番は全くなし。
        なお、エンディングの時点での彼女達は、既に校内から脱出を終えているその間のイベントがないので、どういう心境で逃げているのかの描写は完全に端折られている有様。
      • そもそも、ステージ内では「次々と現れる悪霊達を消していく」という設定で進行する為、彼女達は堂々と悪霊に立ち向かっており、逃げている訳ではないという事になる。
      • 『童話王国』と違ってエンディングが用意されているのは進化しているといえるが、ほとんど気休め程度のイベントで達成感はあまりない。
  • 断じてホラーゲームではない。
    • あからさまに怖さを強調している作風な割に、恐怖演出が泣ける程に少ない
      • せいぜい「ブロックを消す度に悲鳴が上がる」「気持ち悪い異形物が棒立ちしている」位の演出しかなく、プレイヤーを怖がらせる気配がまるで感じられない
      • ブロック大量消しで悲鳴が上がる様は、恐怖というよりはやかましいギャグ演出としか思えない「グシャ」「ワー」「ギャー」「ワー」
      • これまた『童話王国』と同じく、ステージBGMが全編通して1曲しかない。同じ曲を延々と聞かされる為、ホラーというよりは空気な楽曲にしか聞こえない。

評価点(SuperLite2500)

  • 1ステージごとのセーブされるようになった
    • 既に記した通り、セーブが10ステージおき→1ステージおきにオートセーブとなったため、携帯機ということを踏まえてのプレイアビリティが向上した。
  • 女子高生たちのキャラは立っている
    • OP・EDでしか登場しないという問題点を抱えてはいるが、オカルト好きなリーダー格のシノブ、メガネっ娘でツッコミ気質のマリエ、現実主義者のマリコの3人組で明確にキャラ分けはされている。
    • ムービーやスチル、といったレベルのものではなく、テキスト表示と共に大きな一枚絵を都度トリミングして会話劇に見せているだけの簡素なものだが、あざとすぎない程度に可愛らしいキャラデザとなっている。
    • 旧校舎に忍び込むやいなや即幽霊と遭遇し、「マリエ!今こそあなたの力を発揮するのよ!」「そんな話初耳よ!」といったボケを挟むなど、テキスト運びも悪くない。
      • それだけにステージ間でイベントが無いのは一層悔やまれるが。
  • 幽霊のグラフィックが徐々に近づいてくる演出
    • 制限時間の表現として、DS上画面において幽霊のグラフィックが徐々に近づいてくるという演出があり、ホラーゲームの演出としては褒められる点である。
    • 「脚のない制服姿の女子生徒」「脚だけの(テケテケのような)妖怪」「花子さん風の少女」などバリエーションが妙にある。
    • かなり粗めの描画ではあるが、それが却って恐怖感を催す見た目となっており、同時期のホラーアクションであれば十分流用可能な出来。
  • スタッフロールに怪奇現象が……
    • 本作のスタッフロールは黒背景にスタッフや企業ロゴが流れるだけのごく普通のものだが、なんと、サクセスのロゴが表示される直前に「幽霊らしき顔」が一瞬表示される。
    • といっても勿論これは仕込みのお遊び要素であり、スタッフロール後、「分かりましたか?」「それではもう一度ごらんいただきましょう。」と表示され、再度スタッフロールが流れる
    • 言うまでもなく心霊番組における「おわかりいただけただろうか」のパロディなのだが、ゲームにおいては類例のない独特の ギャグ ホラーセンスと言える。

総評(SuperLite2500)

ゲーム内容に関しては『童話王国』のコピーゲームとしかいい様がない出来。
本体さえ持ち寄れば、ソフト一本だけで対戦できたVSモードの消滅は痛い。ただでさえ辛かったボリューム不足感がより深刻となっている。その穴埋めというべきか気休めレベルとはいえ一応エンディングがあったり、妙な方向性にはっちゃけた説明書が面白かったりする辺りが新たな評価点。後は世界観のお好みで。
まさに一長一短であり、こちらの方が安いぶんだけまだしも多少は良心的か。

余談

  • 遊び心のある説明書解説
    • ゲームとはあまり関係のない事だが、本作の説明書は妙に遊び心溢れる内容となっている。
      • ページの下位置にはゲームブック風の選択肢付き解説が記載されており、選択肢によって色々なエピソードを鑑賞できる。
      • エピソードは「製作関係者の雑談」がメインで、色々とくだらない解説が聞ける。「めんどくさいからエピソード3つは割愛」という投げやり解説まである始末。
      • 後ろのページには怖い顔と一緒に「買ってくれてありがとう!」と表記されている。ホラーゲーム(自称)のクセに、フレンドリーなノリの説明書解説である。
  • 本編より怖い販促動画
    • 発売当時、公式サイトでは販促用の短編ホラームービーが公開されていた。
    • 例をあげると「椅子に座り白紙のノートをめくる男性」→「ノートの1ページに"タスケテ"との文字」→「周囲を見回すが何も異変は無い」→「安心してノートを閉じるとその下には白い手が男に向かって伸びており…」というもので、本編よりも余程手軽に恐怖を楽しめる内容となっていた。
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最終更新:2022年08月20日 08:35