ハローキティのご当地コレクション 恋のどきどきトラベル

【はろーきてぃのごとうちこれくしょん こいのどきどきとらべる】

ジャンル ご当地バラエティ
対応機種 ニンテンドーDS
発売元 ロケットカンパニー
発売日 2007年6月21日
価格 5,040円(税込)
判定 なし
ポイント ご当地キティが日本横断
作業前提のミニゲーム
要携帯サイト観覧
ハローキティシリーズリンク


概要

  • 説明不要の人気キャラクター「ハローキティ」を題材としたゲームの一角であり、全国各地用に開発した地域限定の「ご当地キティ」に特化した内容でもある。
  • 完全一人プレイ専用。操作はタッチペンメインとなるが、十字キー/ボタンを使用する場面もある。

ストーリー

カメラマンの修行の為に日本一周旅行に出る事になったダニエルを見送りに来たキティ。

別れを惜しんだのもつかの間、ダニエルが大事なカメラを置き忘れてしまった事に気が付いたのです。

キティはカメラを届ける為にダニエルを追いかける事を決意します。

ところが、ダニエルの足跡を辿る内にキティはある事に気が付きます。

ダニエルの旅にはカメラマン修行とは別の目的がある事を。

ダニエルが旅に出たもう一つの目的とは?

キティがなかなか再会できない訳とは?

果たしてキティは無事ダニエルにカメラを届ける事ができるでしょうか?

(説明書より)

ゲームのルール

  • ゲームを開始する前にしおり(セーブデータ)を作成する。
    • 使用できるしおりは4つあり、好きなしおりを選んでいく。
      • しおり選択画面の中央部にはしおりのデータを削除するアイコンがある。取り扱いに要注意。
    • なお、本作は完全なる任意セーブ方式となっており、メニューの「しおりをはさむ」を選択する事でデータが上書きされる。
      • セーブは必ず使用しているしおりに上書きされる。ゲーム中にて別のしおりのデータにセーブをする事は一切できない。

ゲーム進行

  • キティを操作して、全国へ旅をしているダニエルの元に辿りつく事が最終的な目的である。
    • ダニエル再会までの大まかな流れは以下の手順となる。
  • ステップ1 ダニエルのいる情報を入手する
    • ゲーム開始時のキティは神奈川におり、「ダニエルがいると思われし都道府県場所の情報」を通行人から聞かされるイベントが発生する。
    • 向かった情報場所の都道府県に着くと再び何かしらのイベントが発生する。そして、そのイベントで入手した情報を元に、さらにどこかの都道府県へ向かう全国横断を繰り返していく。
    • ダニエルとの出会いは容易ではなく何度も情報場所をたらい回しされるだろうが、根気良くイベント情報通りに都道府県を横断すればいずれかは…。
    • まずはイベントを発生させないとゲーム本編が進まないので、それを踏まえておきたい。
  • ステップ2 アルバイトで資金稼ぎ
    • 情報場所に移動するには通行費として「ゴト」と呼ばれるお金にあたるものが必要となる。ゴトがないとキティがいる都道府県から移動する事が一切できない。
    • ゴトを稼ぐにはメニューの1つである「アルバイト」を選び、アルバイトを行わなければならない。
    • アルバイトとはいわゆるミニゲームであり、各都道府県によって専属のミニゲームが用意されている。
    • 隣接した都道府県を移動するとその都度に通行費(ゴト)は消費されてしまう。よって、ゴトはできるだけ多く稼いでおくに越した事はない。
  • ステップ3 情報場所の都道府県に移動する
    • 通行人から情報場所を聞き出し、ゴトの所持が万端であれば、いざ目的の都道府県に向かって移動していく。
    • なお、都道府県の移動は完全任意であり、あえて情報場所から離れて他の都道府県へ寄り道移動するのも自由である。寄り道したからといって何かのペナルティが発生する事は一切ない。
  • キティのいる場所は下画面にて、47の都道府県別に分けられた日本地図のMAP表示で示されている。
    • このMAP表示中にキティを行きたい場所に指示する事で、自由に好きな都道府県へ進ませる事ができる。
      • 都道府県は必ず隣接した場所に沿いながらの移動となる。但し、メニューの「チケット」による飛び移動が可能な手段もある(下記)。
      • 都道府県の隣接地によって通行費に相違がある。海辺沿い(本州 ⇒ 四国など)への移動の通行費は、陸地沿いに比べると割高のゴト消費となってしまう*1

メニューアイコン

  • MAP表示中にはメニューアイコンがあり、以下の8つのコンテンツが自由に選べる。

1.おみくじ

  • 一日一回限定でおみくじができる。
    • おみくじの結果によって運勢が占える他、ラッキースポットが表示される。ラッキースポットに関しては「アルバイト」の項にて。

2.アルバイト

  • キティがいる都道府県専属のアルバイト(ミニゲーム)がプレイできる。
    • 指定されたノルマ分の仕事をこなせばアルバイト成功となり、難易度が上がった状態でアルバイトが繰り返される。逆にこなせなかった場合は失敗でアルバイト終了となる。
      • 失敗しない限りは延々とアルバイトは続く。成功回数が多い程入手できるゴトの報酬も高くなる。
      • アルバイトのプレイ制限は一切なく何度でも挑戦可能。もし、交通費が足りない場合は強制的にアルバイトをプレイしなければならない。
      • アルバイトのプレイ前に必ずルールに関するチュートリアルが挟まれるが、STARTボタンを押せばスキップできる。
      • 「おみくじ」のラッキースポットで表示された都道府県のアルバイトをすると、無条件でゴトの報酬が倍額となる。
      • 全部で48場所のアルバイトがある。都道府県は全国47場所(アルバイト)だが、残り1場所は隠しアルバイトとなっており、とある条件を満たす事でプレイできる。

3.能力

  • アルバイトの能力状態が確認できる。
    • アルバイトの結果によって5つの能力が毎回表示される。このアイコンを選べば、その能力が好きな時に確認できる。
      • 能力には「記憶力」「素早さ」「集中力」「想像力」「分析力」の5つがあり、アルバイトの結果によってどれか1つの能力が上下する。
      • 能力はゲーム本編に絡むものではないが、やり込み目的で上げておきたい。

4.観光スポット

  • このアイコンには主に2種類の意味合いがある。
    • 1つは「観光スポット」にて写真を撮る行動。
      • 項目内にある「観光スポット」を選ぶと、キティのいる都道府県専属の観光スポットにてキティの観光写真が撮影できる。
      • 撮影した写真は「アルバム」に登録され、自由に鑑賞が可能となる。
      • 観光スポットはすべて有料となっており、写真を撮るには必ず特定のゴトが必要となる。また、一度撮影を完了した観光スポットは二度と選ぶ事はできない。
    • もう1つは「アイテム」を購入する行動。
      • 項目内にある「ショップ」を選ぶと、キティのいる都道府県専属のアイテムをゴトを引き換えに購入できる(アイテムが一切売られていない都道府県もある)。
      • アイテムには以下の3種類の分類がある。なお、どれも購入専用で売却はできない。
  • 「自動効果系アイテム」
    • 所持するだけで何かの効果が得られるアイテム。
    • 永久に効果が持続する分、他のアイテムに比べると割高である。また、各アイテム一度購入すると二度と買えなくなる。
    • 「アルバイトの報酬が微増する」「交通費が微減する」などの効果がある。
    • 全部で4つの自動効果系アイテムが存在する。
  • 「チケットアイテム」
    • 都道府県を飛び移動できるアイテム。
    • 購入したチケットはメニューの「チケット」で使用できる。
    • 消耗品であり、そのチケットを使用してしまうとなくなってしまう。
    • チケットは最大で9枚まで持てる。
    • 必ずチケットを購入した都道府県でしかそのチケットは使用できない(一例としては、大阪で購入したチケットは大阪でしか使用できない)。
    • 「沖縄 ⇒ 大阪」「名古屋 ⇒ 東京」などの効果がある。
  • 「秘密の言葉アイテム」
    • 「秘密の言葉」を知る為に必要なアイテム。一度購入した言葉は二度と買えなくなる。
    • 購入した秘密の言葉はメニューの「○○の言葉」で鑑賞可能となる。
    • 全部で10つの秘密の言葉が存在する。

5.チケット

  • 「観光スポット」で購入したチケットを使用できる。
    • チケットの効果は「アイテム」の項の通りなので割愛する。
      • 都道府県を一気に飛び移動したい時には便利なアイテムだが、用のある都道府県を素通りしてしまう恐れもあるのが難点である。

6.アルバム

  • ゲーム内で撮影した写真を自由に観覧できる。
    • ある意味、ゲーム本編よりも写真を集めて収集する事こそがこのゲームのメインといえるので、すべての写真をコンプリートを目指しておきたい。
      • 写真の入手は「情報イベントを発生させる」「観光スポットにてゴトを払って写真を撮影する」「内緒の言葉を入力する(下記)」「何かのやり込み条件を達成する」といった方法がある。
      • 全部で200枚の写真が用意されている。

7.○○の言葉

  • 特別な言葉を確認、及び入力できる。
    • 「秘密の言葉」と「内緒の言葉」の2項目があるが、双方共に本作単体でのプレイでは何の意味も持たない。活用するにはとある携帯サイトと照らし合わせる必要がある。
      • あすなろ舎主催のご当地キティ携帯公式サイト「ゴトパラ」を利用する事で、言葉の活用が見えてくる仕掛けとなる。
      • ゴトパラの利用は月額の有料制だが、下記の利用に関しては無料であり、特別な手続きをする必要はない。
    • 「秘密の言葉」の利用方法。
      • 「ショップ」で購入した秘密の言葉をゴトパラ内のパスワード入力画面に入力すると、使用している携帯電話に専用待ち受け画面がダウンロードできる。
      • 待ち受け画面は全部で10枚分(秘密の言葉と同じ数)の絵柄が用意されている。
    • 「内緒の言葉」の利用方法。
      • ゴトパラ内のコンテンツに「内緒の言葉」という表示があるので、本作の内緒の言葉(パスワード入力画面)にそれを入力すると、通常のプレイでは絶対に入らない写真が入手できる。
      • 限定写真は全部で10枚あり、入手した写真は「アルバム」で観覧できる。

8.しおりをはさむ

  • プレイ中のしおりのセーブデータを上書きする。
    • 上記のセーブデータ関連の説明でも述べた通り、他のしおりにプレイ中のデータをセーブする事はできない点に注意。

評価点

  • キティの可愛らしいイラスト(写真)が200枚も収録されている。
    • ご当地キティのゲームだけあって地方色豊かなキティイラスト(写真)が数多い。
      • 北は北海道から、南は沖縄までの観光写真を全国中駆け回って集める様が楽しい。「次はどんな写真が手に入るのだろう」という期待感が沸いてくる。
      • どの写真も「キティの可愛らしさと特色のある観光名物が上手くミックスされた」という絵柄であり、本家のハローキティではまずお目見えできない一面を堪能できる。
  • 日本全国を旅するキティの絵柄も可愛い。
    • イベントを終えるとキティがMAP表示内にて、その都道府県にちなんだコスプレをしてくれるというご褒美演出がある。
      • そもそも「ダニエルを探す目的で日本中を旅しているのに、何故わざわざコスプレに着替えるのか?」という疑問もあるが、可愛いから全然OKでいいのだろう。
      • キティ自体は大真面目でダニエルを探しているが、イベント中にて滑稽なコスプレをしながら通行人と会話している様がどことなくシュール。でも、可愛いから気にしちゃいけない。
  • わかりやすいステップでゲームを進められる。
    • 「アルバイトでゴトを稼ぐ ⇒ イベントのある都道府県に行く」の繰り返すだけで確実にエンディングを迎えられるので、小難しい前置きを気にする必要はない。
      • メニューアイコンが少々多いので最初のうちは何をすればいいのかがわかりにくい節はあるが、プレイしていけばすぐに慣れると思われる。
      • また、ゲームオーバーになる条件は一切なく、ゲームが詰みになる要因も存在しない親切仕様なのも嬉しい。

問題点

  • 難ありなアルバイト要素。
    • このゲームはとにかくゴトがないと何もできない。よって、ゴト稼ぎの為のアルバイトは必至活動となる。
      • 「都道府県に移動する交通費にゴト消費」「観光写真撮るのもゴト消費」「アイテム購入もゴト消費」と、ゲームを進めれば進める程にゴトが消費され続ける。
      • ゴトを稼ぎたければひたすらにアルバイトをしなければならないのだが、これが厄介な要因となっている。
    • プレイにもよるが、1回のアルバイトで稼げる量は微妙に少なく、軽くアルバイトする程度では交通費ですらもすぐに資金が尽きてしまう。
      • よって、同じアルバイトをひたすらに繰り返しプレイしないと、ゲームが一向に進まないという事になる。はっきりいって作業以外の何物でもない
      • 交通費だけならまだいい方で、観光写真やアイテム購入の費用も含めると軽くめまいがしそうな程のゴトが必要となり、アルバイトの作業感も数倍に増す
      • 一応は自動効果系アイテムを購入する事でゴトの出費を幾らか抑えられるが、このアイテムの価格が最高クラスの高価な上に、すべてのアイテムを揃えるにはゲーム終盤まで進めなければならない。
    • アルバイトそのものにも問題がある。
      • 上記のルール説明にて各都道府県毎に専属のアルバイトがあるとは示したが、実際のところは外観を変えただけの同じミニゲームによる流用が非常に多い
        よって、多彩なミニゲームでアルバイトする面白さを期待すると、相当ガッカリする可能性が極めて高い。
      • さらには「ミニゲームによっては稼ぎやすさに差があり、苦手だからと他のアルバイトを探しに他の都道府県に移動すると交通費がかさむ」という問題も発生してしまいがちなのも厄介である。
      • 純粋にミニゲーム集としてみても「暇潰しにはいいが、連続でプレイしてのめり込める程のものではない」程度のクオリティであり、あまり出来が良いものではない。
  • 能力値の変動が極端すぎる。
    • アルバイトの結果にて能力値のいずれかが「好成績でプラス修正」「その逆だとマイナス修正」となるが、このマイナス側の減り方がきつい。
      • 好成績では段々と能力値が上がってくる程度だが、悪い成績を出した途端に無慈悲な位の能力値急下降が起きてしまい、巻き返すのが異様に困難となってしまう。
      • 誰もが「ゲーム内でうっかり凡ミスをやらかしてしまった」経験はあると思われるが、このゲームではそんな理由は関係ないといわんばかりに遠慮なく能力値が激減してしまう。
  • ゴトパラ前提のプレイ環境。
    • ゴトパラを利用しないと完全にはやり込めない。
      • 「○○の言葉」はゴトパラと照らし合わせる事で効果を発揮するのは上記で述べた通りだが、逆にいえば「ゴトパラなしでは観光写真がコンプリートできない」事を意味している。
      • もし携帯サイトに繋がらない環境のプレイヤーが本作をプレイするとコンプリートの道は強制的に絶たれる事になり、「金払ってソフト購入したのに…」という残念な環境に置かれてしまう。
    • おそらくこういう仕様にした理由は「ゴトパラへの勧誘目的」だろう。
      • 幸いにもゴトパラ内における内緒の言葉関連の利用は無料ではあるが、プレイヤーからすれば「わざわざ携帯サイトを絡ませなくても本作だけでやればいい話やん」と感じる人は少なくないはずである。
      • 他のDSソフトには「公式サイトで公開されているパスワードを入力すると特典が得られる」というゲームが幾つかあるが、こっちは勧誘が一切絡まないサービスなので非難は少ない。

総評

ご当地キティのコレクションゲームとしては悪くはないが、商品としてのゲームとしてみると楽しいかどうかは激しく疑問な作品である模様。

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  • DS
  • 2007年
  • ハローキティ

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最終更新:2022年09月05日 18:35

*1 陸地沿い移動はキティの徒歩だが、海辺沿い移動はフェリーに乗っての移動となる為。