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リバーパトロール

【りばーぱとろーる】

ジャンル アクションレース
対応機種 アーケード
発売・開発元 オルカ
稼働開始日 1981年
プレイ人数 1~2人(交互プレイ)
判定 なし
ポイント 救急ボートを操作して地形を回避
溺れる人を救出してボーナスゲット


概要

  • 1981年にてかつて存在していたメーカーであるオルカからリリースされたアーケードゲーム。ゲームジャンルはレース要素の強い縦スクロールアクションに該当する。
  • 救急ボートを操作し、溺れる人達を救出しつつもゴール地点に進むのが目的となる。
  • 1~2人交互プレイ可能。全16面で、以降99面まで10~16面をループする。
    • 最終面(というかキルスクリーン)となる100面は川が河口で完全にせき止められており、スタート直後(というか操作不能状態)に強制的にミスとなるのでクリア不可能。データがバグっているようで、画面全体がバグる。
      • プログラムが、表示通りの「0面」のデータ(実際にはそんなデータはない)を取得しようとしてゴミデータをもとにステージを生成してしまうことが原因。

主なルール

  • 自機である救急ボートを操作して、川の先に進んでいくのがステージクリアへの目標となる。
    • 川には丸太や岩などの障害物があり、それを避けながらも移動を行わなければならない。
    • 同じく川には下方向に流れる「溺れる人」が救出を待っている。これにボートを近づけると救出した事となりスコアボーナスが入る。
      • 最初の人救出で100点のスコアが入り、人を1人も逃さずに連続で救出すると、救出する度に+100点毎のスコア加算がされ、最高で1000点のスコアが得られる。
      • 注意すべき点としては、ボートの先端に人を接触させると轢殺した扱いとなりスコアが入らなくなってしまう。
        また、人を救出できないまま画面下に消してしまうと、救出放棄した扱いとなり同じくスコアが入らなくなる。
        1人でも人を救出できないと、その後の人救出時において再び100点スコアからのやり直しとなるペナルティ。
  • コントローラーはレバーと1ボタンでの操作となる。
    • レバー左右にてボートの左右の旋回操作。
      • 自機がボートという関係上、急激なカーブを描く様な移動はできず、先読みする感じで操作する必要がある。
    • ボタン押しっぱなしでボートの前方移動。
      • レースゲームでいうところのアクセルに該当する操作となる。
    • ボタンを押さないでいるとボートが微小に後方に流される。また、レバーを入れていても旋回できなくなり、推進力が完全になくなるとレバー入力を受け付けなくなる。
      • このゲームは「川の水圧が下に流れている」という設定なので、ボートや溺れる人はそれに従って下方向に流されていく。
      • 一見するとただボートが下に流されるだけだが、「障害物が避けきれない時の調整」「流される人を救出する為の調整」としての有効な手段となる。
  • ボートは時間が経過するにつれ浸水し、ミスへの危機感が高まる。
    • 何故かボートには穴が空いており時間経過で浸水するという設定であり、悠長なプレイはできない様になっている。
      • 画面左端には「WATER GAGE」というゲージが表示されている。時間経過にてこれが段々と減少していき、ゲージが0になると1ミスとなってしまう。
      • ミス後の復活時を除けば、ステージ中にてWATER GAGEを回復させる手段は全くない為、余計な操作は命取りとなってくる。
      • 障害物の中には「ワニ」「濁流」があり、こいつらに触れると即ミスにはならないもののWATER GAGEの減少量が増すペナルティ。
        濁流に関してはボートがぐるぐると回ってしまい、タイミング良くボタンを押さないとそこから抜け出せなくなる(ミス確定)。
  • 一定の前方距離を進めばステージクリア(ゴール)となる。
    • クリア後はそのステージのWATER GAGEの残量がスコアボーナスとして加算された後、WATER GAGEが全快した状態で次ステージに進める。スコアボーナスはステージが進むほど高くなる。
      • 画面左端にはWATER GAGEと一緒に「GOAL METER」というゲージが表示されている。これが増加する程にゴールまでの距離が縮んでいる事を意味する。
  • 残機制の戻り復活方式で、すべての残機がなくなるとゲームオーバー(コンティニュー機能なし)。
    • ミス条件は「ボートがワニと濁流以外の障害物に触れる」「WATER GAGEが0になる」のいずれかとなる。
    • ミス後の復活時はWATER GAGEが全快した状態でそのステージの最初からの再開となる。

評価点

  • グラフィック周りは81年のゲームとしてはまずまずといったところだが、ボートや障害物などがどこにあるのかが視覚的にわかりやすい外観である。
  • ステージBGMに関しては妙にポップでノリのいい楽曲が採用されており、生か死かというレスキュー環境の中において独特の雰囲気を醸し出している。
    • なお、溺れる人を轢殺してしまうと「葬送行進曲」の一部が流されるという精神的に凹む演出があるあたり、スタッフの粋な悪意(?)が感じられる。

賛否両論点

  • シビアなゲームバランス。
    • 小回りが利かないボートの旋回の仕様により「障害物の位置を想定しながらも先読みの操作を行う」という独自のパターン性が重要になってくる。
    • 溺れる人の救出に関しても先読み操作をイメージして行わないと、まともな救出はままならない。
      • ボートと溺れる人との接し方によっては轢殺してしまったり、あらぬ方向へ人が流されて収拾がつかなくなったりと、無駄な行動が残念な結果を招いてしまう。
    • よって、人と障害物の位置の両面を把握しながら行動をとる必要がある。
    • また、このゲームのステージクリア目的はあくまで「ボートをゴールまで進ませる」事であり、もしWATER GAGEが危ない状態ならば溺れる人を見捨ててでも先を急ぐ非道さも必要。

総評

クセのある救命ボートの操作が厄介だが、そのクセを乗り越えると他では味わえない独特の面白さが堪能できるスルメゲー的な作品。
「救急ボートを操る大変さとレスキューの苦悩さが同時に味わえる」という画期的な要素を兼ね備えた作品であるのは間違いないと思われる。
リリース当時から一部のプレイヤーからの支持が高く、オルカにとっての代表作として挙げられやすい存在となっている。


家庭用移植

家庭用移植の情報は少なく、今現在プレイできる環境が大幅に限られてしまっているのが悲しいところ。メーカーであるオルカが倒産していて、東亜プランやケイブ、タクミコーポレーションなどにも継承されていないので今後ともほぼ絶望的。

  • PC版(発売日不明)
    • PC-8001などに移植されているとの事だが詳細不明。
  • ATARI2600版(1984年)
    • 北米のみ発売。開発・販売元はTigervision。カタログ等で「オルカの登録商標である」と明記している事から、ちゃんと許可を取っていると思われる。
      出荷数が極めて少ないらしく、超が付く程のプレミアソフトらしい。

余談

  • 後に本作のコピーゲームとして『Silver Land』というゲームがリリースされている。
    • 「雪場を舞台にスキーヤー(自機)が障害物をかわしながら野ウサギを捕まえる」という設定に変更されているが、ゲーム性自体は本作と大差なしの模様。
    • なお、本作の翌年に『アルペンスキー』(タイトー)というゲームがリリースされており、設定の関係上『Silver Land』と似た外見となっているがもちろん関連性は全くない。
  • 1982年にシューティング要素が加えられた本作のアッパーバージョンである『ザ・バウンティ』が稼働開始された。

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最終更新:2022年09月06日 11:39