アイドルマスター2

【あいどるますたーつー】

ジャンル 国民的アイドルユニットプロデュース

対応機種 Xbox 360
プレイステーション3
メディア 【360】DVD-ROM
【PS3】BD-ROM 各1枚
発売・開発元 バンダイナムコゲームス
発売日 【360】2011年2月24日
【PS3】2011年10月27日
定価 8,800円
プレイ人数 1人
レーティング CERO:B(12才以上対象)
判定 シリーズファンから不評
ポイント 設定をリセット、システムも一新
一部アイドルNPC化と男性ライバル起用で大騒動
賛否両論激しい「?」なシナリオ
危うくシリーズを終わらせかけた問題作
アイドルマスターシリーズ


概要

ライブフォーユー!』(以下『L4U!』と表記)以来となる据置機の『アイドルマスター』である。
2011年春に発売予定だったが多少発売が前倒しされた。また、当初は360専売の形だったが1年も経たない内にPS3で事実上の完全版が発売される事となった*1


特徴

  • 初代『アイドルマスター』のパラレルワールドという設定*2ではあるが、「ストーリープロデュース}のような明確で固定的なシナリオが用意されているなど『SP』(以下、『SP』)の要素が強い。
  • アイドルマスターの代名詞でもある「DLC商法」は本作でも健在であり、数々の魅力的なコンテンツが高額で販売されている。
    • ただし『SP』とは違い通常衣装を全員で掛け持ちできるのでDLC無しでもステージは一応楽しめる。
  • オンライン対戦機能は削除された。ゲームシステム自体がオンライン対戦を前提としない、1人用の設計となっている。
  • 無印のファンディスクとして販売されたステージ鑑賞ソフト『L4U!』に相当するものとして『ステージフォーユー!(以下、『S4U!』)』というモードが内蔵されており、ステージ観賞用としても楽しめるようになっている。
    • ただし同じ名前の衣装であっても、前作である『無印』や『L4U!』のDLCを引き継ぐことは出来ない。
  • シリーズ共通の概念である「アイドル達をトップアイドルにすること」は本作にも受け継がれている。本作の世界では「アイドルアカデミー」(以下「IA」)という催しが毎年開催されており、プレイヤーはプロデューサー(以下「P」)となって、自身がプロデュースするユニットにIAの各賞を完全制覇させ、トップアイドルに導くことが最大の目的となる。エンディングの内容も、このIAの受賞状況によって変化する。
    • トゥルーエンドの条件はIA大賞と各地域ごとの部門賞を完全制覇することであり、「リリースしたCDの最高順位」と「全国各地域ごとのファン人数」の両方を高める必要がある。そのためにレッスンを行なって能力を高め、「フェス」「ライブ」「オーディション」を次々とこなし、そして全国各地を巡って「営業」を行なうことになる。
  • Pが入社する時期が『無印』と比べて半年~1年ほど後という設定のため、前作のアイドルの成長した姿やイメージチェンジした姿を見ることができる。
  • ユニットの人数は、『アーケード』『無印』は1~3名(任意選択)、『SP』では1名固定だったが、本作は3名固定である。
    • ただしステージシーンの一部の楽曲のみ、2名のサポートメンバーを追加して5人構成のステージを鑑賞できる*3
  • 一部、諸般の事情により前作から仕様が変更になったキャラもいる。
    • 765プロの社長は高木順一朗の担当声優だった徳丸完氏の病没により高木順二朗と交代する形で変更。
      • 因みに順一郎は2代目声優が決まっていないのか2021年現在映像に再登場した事は一度もない。
    • 萩原雪歩のCVは長谷優里奈氏の一身上の都合により*4浅倉杏美氏に変更。
  • また、『2』のゲーム容量は『無印』(4.7GB NXE2.0)や『L4U!』(4.8GB NXE2.0)よりも少ない容量(4.0GB NXE2.0)となった。

評価点

  • 二年後のモデリング
    • 「無印」からパラレルワールドの二年後からという設定で、キャラの中には髪型や身長やスタイルも変化しているアイドルもいる。この大幅な変化は多くのユーザーを熱狂させた。特に背と髪が伸びた真美や髪型を変えた真・伊織はファンも驚愕した。
  • 『無印』よりもグラフィックの質が向上。「センシティブトゥーン」という技術を導入されている。
    • 前作では擬似的にしか出来なかった、共に踊っているアイドルがダンス中に手をつないだり合わせたりするといった表現も可能となった。身長差があっても問題なく同種の表現がこなせるようになっている。
    • アクセサリーも頭部につけるもの(イヤリングなど)に限っては、体の動きに合わせて一緒に動くようになった。
    • 通常会話イベント中にも、3Dモデルのアイドル達が、前作以上に多彩な動きをするようになった*5
      • 涙の表現も無印から大きく向上。涙が目に溜まるところから頬をつたって流れおちるまでの動きが、リアルな「液体」として遜色のない出来となっており、終盤の展開を盛り上げる演出の1つとして効果を上げている。
    • 発売時点では「360/PS3のアニメ調3DCGとしては最高レベル」と大絶賛された*6
  • システム全般も手直しされた。
    • オンラインでの多人数対戦を前提としたゲームデザインである無印系アイマスに対して、本作のゲームルールは、1人用コンシューマーゲームとしてデザインされた別物に置き換えられている。この新ルール自体はおおむね好評であり、「無印をオフライン状態でプレイするよりは面白い」「『SP』や『DS』と比べても創意工夫が感じられる」という意見が多い。
      • 基本的にボーカル、ダンス、ビジュアルを意味する3つのボタンを、曲のBPMにあわせてタイミング良く繰り返し押すだけである。
        押すたびにスコアが入るのだが、スコアの値には複雑な計算式が用いられており、アイドルの育成状況や得意ジャンル、身につけたお守りや衣装も関係する。さらにパワーが貯まれば、スコアを大幅に伸ばせる大技が使用可能となる。
        このように非常に多くの要素が絡み合うため、ハイスコアに向けての「正解」を見出すことは容易ではなく、なかなかに奥深い。
        それでいて結局、やっていること自体は、3つのボタンをタイミング良く押すだけという単純な行為なのである。この操作のシンプルさ、わかりやすさは評価点とすべきだろう。
      • さらに本作の目玉といえるのが、アイドル同士が直接戦う「フェス」である。簡単に言えば、お互いの技パワーを減らし合う「妨害」の要素を含んだモード。相手に先んじて小技を出すか、それともパワーを貯めて大技による一発逆転を狙うのか。状況に応じて臨機応変に、戦術を変えていくことが求められる。などと書くと小難しい印象を受けるかも知れないが、基本的にクリアのために必須なフェスはそれほど難易度が高いわけではない。
    • 他にも、主にAC時代の名残りやこれまでのシリーズで問題があった部分が色々と修正されている。
  • さらに華やかに「クインテットライブ」
    • 従来の、アーケード/360版『アイマス』では同時にステージに上がれる人数は3人まで。本作も基本的には同様なのだが、一部の楽曲のみ、2名のゲストを一時的に加えて「クインテットライブ」(5人ステージ)が可能になった。
    • ゲストとして呼べるアイドルはプレイヤーが選ばなかったプレイアブルキャラに加えて、竜宮小町や秋月律子などの非プレイアブルキャラも含まれる。
  • いままで非プレイアブル・NPCライバルキャラだったキャラがプレイアブルとなった。
    • 『SP』でライバルキャラとして登場した我那覇響と四条貴音の二人が、今作から765プロダクション所属となりプロデュース対象(プレイアブルキャラ)となった。
      また『箱マス』の追加プロデュース対象キャラとしてデビューするも『SP』ではライバルキャラとなったことを惜しまれていた星井美希がプロデュース対象に復帰した。
      • 響と貴音は元々はAC版での没キャラクター。『SP』時にライバルキャラクターとして復活し、本作で初めてプロデュース可能キャラクターとなった。
    • 従来は「双海亜美・真美」として2人で一人扱いだった亜美と真美が明確に別キャラとして設定された。このうち亜美は非プレイアブルのNPCとなってしまったが(後述)真美がプロデュース対象となっているので、頭数だけ見ればプレイヤーは損をしていない。
      また、いままでこの双子は性格の違いをあまり描き分けられていなかったが、今回は基本的な部分は似ていても随所で個性の違いを感じられる描写がある。
      • このような、双子を別の個性を持つキャラとして描き分ける方針は好評であり、以後のシリーズ作品にも踏襲されていった。
    • そして、従来は設定上絶対にありえなかった「亜美と真美が同じステージに立つ姿」がついに実現した。
      • ただし今回は亜美がNPCなのでこれを見ることができるのは「クインテットライブ」と「S4U!」モード内のみ。プロデュース本編においてこの2人を同時にプロデュースできるのは『OFA』以降の後続作品からである。
  • 深みを増したゲーム性
    • 前作まで全国一括となっていたファンが地域別に設定されるようになった。
      • 地域分けに伴い営業戦略も複雑になり、プロデューサーが担うスケジュール管理の重要性が増した。
      • 人数が割り振られただけでなく地域ごとに注目度があり、CDリリース時の売上に倍率がかかる仕組みになっている。
      • 増えた要素だけでなく従来通りレッスンを行ったりアイドル達の疲労や精神のケアも必要なため、プロデューサーとしてスケジュールに組み込むべき内容の多さはシリーズ内でも上位に入る。
      • 次回作にあたるOFA以降、プロデュース期限が廃止されスケジュール管理の必要性が薄れたことたこともあり、「計画的なプロデュースを要するアイマス」としての楽しさは本作が一つの完成形だという意見もある。
  • パラメータを上昇させる衣装、アクセサリの他に、お守りという特殊な効果を持つアイテムが新登場。勝負の形式などに応じて付け替えることができる。パラメーターが低くてもお守りでフォローできるほどの高い効果を持っており、衣装の自由度が上がったといえる。
    • お守りも衣装やお金同様に次の周回や他のデータに持ち越される。強力なお守りを集めることで2周目以降のプレイはラクになり、スコアも伸びるようになる。
  • 勝利することが極めて難しい難関フェスが用意されており、またオンライン集計されたハイスコアランキングを目指してのスコアアタックも可能な作りになっている。

問題点

『アイマス』の作品としての問題点

  • 過去作での選択可能アイドルの内4名(律子・伊織・あずさ・亜美)が非プレイアブルのNPCライバルユニット・竜宮小町になった。
    • ただし前作にあたるSPにおいても箱版でプレイアブルだった美希が非プレイアブル化し本作で再プレイアブル化しており、今作は新ハード進出の1作目であることもあり、今後のシリーズまで含めた恒久的な措置と捉えていたファンは少ない。
    • 事前情報として伝えられたとおり、本編での竜宮小町のプロデュース解禁はない。このため、今作で追加、および独立した貴音、響、真美と竜宮小町のメンバーを混ぜたユニットは今作ではS4Uの中でのみ実現可能。
  • 感情移入し辛いゲーム内P
    • 今作のPは全体的に非常識だったり無責任、無神経な発言が多く、Pの一言がきっかけで営業(コミュ)内でトラブルが起こる(大体3択でフォローする流れになる)ことが多々ある。
    • 当然、アイドルに対して真剣に向き合おうとすればするほどにゲーム内Pの台詞との温度差が広がっていき、感情移入できなくなることに。
      • Pに感情移入できなくなった場合、人によっては自分は「Pの横から指示を出してPとアイドルを動かしている人(=プレイヤーはPではなく、PS3で竜宮小町に指導するPのような立ち位置)」という認識になってしまうため、シナリオ内の強制イベントを「無理やりやらされる茶番」「出来レース」「八百長」などの否定的なイベントとして認識しやすくなっていき、ますますシナリオ上のイベントを受け付けなくなっていく。
  • 社長
    • 今作のシナリオ内の強制イベントの全ての元凶であり、言っていることも色々おかしい。
    • 例を挙げると「知人のフェスに空きが出たから出てくれ」と言ってくる(冬馬との直接対決イベント)のだが、この時期はそもそも「IA選考ノミネートの運命のランキングがあと少しに迫った状態である」にもかかわらず、傍から見ていても駄々をこねているようにしか思えないやり方で強制的にPを従わせている。
      • また、竜宮小町との対決は社長の命令から始まるのだが、竜宮小町の項にもあるように同じ事務所なのだから潰し合う意味はほぼない。そんなことするなら外のアイドルを潰した方が明らかに得である。それにもかかわらず社長は竜宮小町との対決を指示する。
      • そして、実際に挑んでPのユニットが最悪の状態になって帰ってくるとアイドルが居ないところで「(プロデュース中のアイドル達は)実力差が狭まっているとは感じなかったのかね」と言いだし、空気を変えたいならリーダーを変えてみればいいのではないか、と斜め上の事を言い出す。何をどうすればその発想に至るのか理解不能である。
      • 他にも、ハリウッド行きの件をこれまたアイドルが居ないところでPに通達し*7、Pがハリウッド行きを拒否しても強制的に行かせるなどの滅茶苦茶、無理やりなやり方が目立ち、シナリオを受け付けないプレイヤーのストレス源となる。
      • なお、シナリオの都合上そこまで深刻に扱われていないのだが、社長の命令によって竜宮小町に戦いを挑み、強制敗北させられることで360版では最悪一歩手前までユニットの状態が悪化させられる。当然このフォローはプレイヤーがすることになり、直接の原因を作った社長は何もしてくれない。
      • 更に、結果論ではあるが冬馬とのフェスはご都合主義の雷が落ちなかったら竜宮小町よろしくPのユニットも大敗を喫することが確定的*8であり、下手をするとIAノミネート取り消し等の壊滅的なダメージを受けていた
      • 上記のように社長はとんでもないトラブルメーカーであり、プレイヤーにも、ゲーム内のPにも身勝手な理由で迷惑をかけまくり、その事を顧みることも無い。
      • 補足すると、本作に限らず『アイマス』シリーズの「プレイヤー所属事務所の社長」キャラは、ゲームを成立させるための舞台装置としてゲーム世界内の矛盾やご都合主義を一身に背負わされる立場である。
        よって上記の批判は「いつものようにご都合主義を社長一人に背負わせたが、今回はそれが質・量ともにあまりにも度を越していたために、結果として社長がとんでもなく愚昧で非情な人間になってしまった」という意味である。

ゲームとしての問題点

  • 前述した作品全体の基本設定に関して、いろいろな不備や矛盾が目立つ。ひとたび慣れてしまえばそれまでなのだが、やはり違和感は拭えない。
    • リリースしたCDの最高順位を上げるためにはファン人数よりも一時的な盛り上がりの指標でしかないはずの「ライブやオーディションにおけるのハイスコアの高さ」の方が遥かに重要(スコア1万点分がファン人数7万人分に相当)という直感的に分かりづらいシステムになっている。
    • さらにハイスコアを高めてCDの最高順位を上げることでより多くファン人数を集めることのできる仕事(数倍の差がある)が受けられるようになるため、ハイスコアの重要性を知っているかどうかでIA大賞制覇の難易度に天と地ほどの差がついてしまう。
    • ゲーム内で毎週「どっとっぷTV」というCDランキングが表示されるのだが、これはその週のCD売上ではなく、年の開始時から現在までのCD売上の総計ランキングである。これについて特に説明はないので、気づくまでの間、ゲームの根本を理解できない状態が続いてしまう。
    • 全国を飛び回るという仕様もあまり意味がなく各都道府県での違いは取得できるお守りの違いくらいしかない。
      • その上、この仕様のせいでお守りの獲得には結構運が絡んでくる。運が悪いとなかなか目的のお守りを売っているエリアにライブ、フェス、オーディションが出てこないため、出てきたタイミングを見計らってそこでの仕事を受け、買いに行く必要がある。
  • 歴代作品と同じようにバックログやスキップはなく、全体的な操作性も悪い。
    • 選択肢の直前のセリフに毎回1秒以上ウェイトが入ったり、お守り入手のイベントが条件を満たしている限りは毎回必ず発生したり、ランキング表示がスキップ出来ないといった新たな問題点が加わっている。
  • ステージでは曲のパートエディットの廃止、カメラアングルが設定できない、『S4U!』でステージシーンの歌詞が消せないといった部分が不満点に挙げられる。
  • 本作の目玉の1つであったクインテットライブに対応した曲はデフォルトで4曲、DLCで3曲(3月現在)しかない。
  • 何かするたびに毎回ミニゲームが挿入され、非常にゲームテンポが悪い
  • レッスンが面倒というのは『アイマス』の常なのでここでは言わない*9としても、オーディションやライブ、フェスを行えば口パク当てが、営業に行けば都道府県当て*10毎回必ず挿入される。
    • 仕事を終えると夜会話をすることが出来る(任意)が、これを選ぶとまたミニゲーム。ここだけは避けてもデメリットが無いのが救い。
    • ちなみにこれらのミニゲームは面倒だからと適当に選び、間違えるとユニットの状態が悪化してしまう。そのため、適当に選んでさっさと進めると痛い目に遭う鬼仕様である。
  • 運ゲー要素に重要度が高い物が多い
    • 歴代アイマスと同様に「記者」が各地に出没し、仕事を成功させる(営業、レッスン、買い物除く)と取材についてくれることがある。このついてくれることがあるというのが問題で、運が悪いと、どれだけお仕事をしても望みの記者がついてくれることは無い。
      • また、運よく望みの記者を手に入れたとしても、次のお仕事先で別の記者が居た場合、結構な確率で強制的に記者を取り換えられてしまう。そのため、望みの記者を手に入れた後、ファンを増やしたいエリアに別の記者が張り付いていた場合はその記者と入れ替わってしまわないように祈るか、一周後回しにする(いなくなるのを待つ)必要がある。
    • 他にも「楽曲」は特定条件を満たすと「ブレーク」「キープ」「リバイバル」「スーパーブレーク」という状態に変化し、売り上げが変化するのだが、こちらも条件を満たしたとしても変化してくれるかどうかはランダム。
      • その分リバイバルやブレークの効果は大きいのだが、よりによってハイパーでは「リバイバルかブレークを起こす、もしくはかなり特殊な方法を用いるかしないとIA大賞はまず取れない」と言ってもいいほどハードルが高い。
      • 一応この変化を起こしやすくする方法はある*11のだが、やっぱり運ゲーのため、あまりに運が悪いとどうしようもなくなることがある。
  • 本作ではユニット内のメンバー間での掛け合いが追加されたが、メンバーによって会話が変化するということもなく、各々が状況によって規定された1つのセリフを喋るだけであるため全く会話が噛み合わないということも多い。さらに複数人でのコミュもストーリーイベントで僅かに見られる程度である。
    • さらに文自体の評価も低い。いつもの、事だが、句読点の、多さが、特に、目立つ。
      • チェックも甘かったのか「ふふっ、。」のような信じられない誤字が存在する。後に発売されたPS3版においても修正されていない
    • エンディング分岐に関しても無印から半減している。前作では9つで、今回は大きく分けて4つ。
      • 後述するがいかにもバッドエンドや分岐を作れそうなところに限って全て無限ループさせられるため、エンディングが減らされたのだろうと思われる。道半ばでプロデュースできなくなって終了する、いわゆる挫折エンドが存在しないのだ。
  • 地獄の特訓ループ。
    • シナリオ上、勝利すべき戦いに敗北*12すると前の週に巻き戻された上で*13「地獄の特訓」というミニゲームを強制的にプレイさせられる。その結果によってアイドルのパラメーターや思い出が上昇、そして再戦…という流れが、勝利するまで繰り返される。繰り返しの回数はプレイヤーの腕前に大きく左右されるが、中には7~8回ほどループさせられて、大きな苦痛を感じた人も。
      • こんなものが用意されていることからも分かる通り、今回のシナリオはどんなに成績がアレでも必ずIA大賞の結果発表まで進み(というより強制的に進まされ)、結末こそ変わるが話の流れ*14やアイドルとの別れ、Pのハリウッド行きは強制となっている。前述のエンディング分岐が少ない理由もここに起因するだろう*15
  • オンライン対戦が廃止された。前作を楽しんだファンの一部からは不評であった。
    • そのため、本作ではその代替としてオンラインのハイスコア集計機能が実装されている。
      • ただしこのランキング、スコアの桁数が少なく、上位がほぼすべてカンストで埋まってしまうという欠点がある。
  • フェス関係
    • 戦うと分かるが、相手はこっちがアピールを行えるようになる前から好き放題アピールしてくる。そのため、アピール開始の遅い曲を使った場合、敵のスコアとボルテージが一方的に増えるのを何も出来ないままに眺めないといけない。この理不尽な仕様は次回作では改められ、こちらのアピールが可能になるまで相手のスコアは増えなくなった。
    • また、今作のバーストアピールは発動されると最後、一切の妨害が出来ない
      • 一応、上級者であればこの仕様を利用してスガモちゃんお守り*16+安武記者*17で対戦相手のステージを徹底的に破壊しつくして格上相手に勝利することも可能。
    • 一方で、相手のバーストアピールによるスコアの激増*18を一切止められない仕様は、初心者や苦手なプレイヤーにとってはかなりのストレスとなる。大量の点数を加算した相手に焦り、巻き返そうとして打ちミスを頻発、チェインが途切れてスコア激減、という流れで敗北するケースも多い。
      • なお、ボルテージを溜めるにはパーフェクト判定が必須。必然的にここでも「フルチェイン」を要求されるため、音ゲーが苦手な人、集中力が切れやすい人は非常に苦労することになる。
    • 相手のレベルが高い場合、勝つための最低限稼がないといけないボーダーラインのようなものがあり、育成状態によっては絶対勝てない相手がいる。
      • 相手のバーストアピールをプレイヤーのバーストアピールで押さえ込んだり、お守りの効果などである程度相手のスコア取得を減らせるが、そこまでやっても勝てない相手には絶対勝てない。
      • 逆に言うとこちらの取得可能な最高点数が決まっているため、それ以上の理論値最低点数を出す相手には絶対勝てないという意味でもある。
      • CPUのスコア加点が絶対にミスしない、妨害しない限り必ず一定量ずつ加算されていくためフェス開始時点で相手の最低取得スコアが確定している。そこにランダム発生のバーストアピールなどの得点が追加されるという仕様が原因。
    • 前作までのシステムでは、たとえレベル1のソロユニットでも相手のレベル16のトリオユニットを制して勝利する可能性が存在した。 3属性のスコアの内、最大2属性までを終盤になってから強引にノーコンテストにして現在までの取得点数を破棄させ、最後に残るであろう1属性のみを最初から狙い撃ちして上位入賞を狙う「ジェノサイド」、同点時に活動周数(プレイ期間)が短く、かつ人数が少ないユニットが優先して勝利する「フレッシュ勝ち」、さらにはCPUが高得点を得られる「思い出アピール」を大事な局面で連続ミスし大量失点するなど相手ユニットにもさまざまな減点要素があった。
    • また、各アイドルの性能差、特にバーストアピールというスコアアタックには重要な要素の性能差が大きい*19ため、上位を目指そうとすればメンバーが固定されてしまう。実際のランキングでもそのような傾向になっている。
  • クインテットライブ
    • 通常のライブとは異なり、今現在プロデュースしていないアイドルのうち二人をゲストとして召喚できる(条件を満たせば律子ら竜宮小町も可)のだが、ゲストに指定したアイドルが来てくれるかはPとの信頼関係(どれだけ周回プレイを重ねたか?やプロデューサーランク)によって決まり、これが低いとボイコットされる。また召喚後に日を置かず再召喚しようとしてもボイコットされやすいようである。(何とこの仕様は周回引継ぎである。)
    • これらのパラメーターは活動報告画面のハートマークの大きさと、アイドル紹介画面のアイコンの色(ピンク→黄色→緑→青の順で高い)で確認できるのだが、当然ながらそれらの値が低い1~2周目ではゲストが呼んだのに来ないなんてのはザラであり、その場合は3人での開催を余儀なくされる。それでも5人ライブだと言われているのに人数を揃えなかったこちらにデメリットはないのでプレイヤーとしてはありがたかったりするのだが、イベントとしてそれでいいのかという疑問が残る。
    • ゲストが来るか来ないかは3人でのパフォーマンス終了後、もうすぐ次のステージが始まるという段階になって初めてわかる。つまり来てくれる場合でも遅刻ギリギリになっているわけだが、その点について謝罪するアイドルは一部のみである。またボイコットしたアイドルもそのことが後でフォローされることは一切なく、結果的にプレイヤーがアイドル達に関して不信感を持つことになってしまう。
  • お守り関係
    • 47都道府県に対応しており数自体は豊富なのだが、実際には産廃性能のお守りや完全下位互換が非常に多く、使えるお守りはほんの一部となってしまっている。
    • また、デメリット付きのお守りの一部が明らかに効果に見合っていない強烈なデメリット持ちであるなど、バランスが少々悪い。
  • 首都エリアの扱い
    • 首都エリアにも「歌姫・歌王子フェス」があるのだが、これはエンディングに一切影響しない、トゥルーエンドの観点で言えば完全なハズレである。
    • そのため、必死に首都エリアのファンを集める必要があるのは最初の1回*20だけで、2回目以降は首都エリアは攻略しても何の意味も無いため、放置していくのが最適解。
    • ゲームシステム上、強制イベントの都合で活動期間は割とカツカツなので首都にまで部門賞を用意されると更に難易度が上がるため仕方ないところはあるのだが、せっかくエリア分けしてあるのに首都だけがこんな扱いなのは少々残念ではある。
      • 当然攻略サイトやブログでは「首都はレッスンのための土地*21」「首都のファン人数は不要*22」などと書かれている始末。事実とはいえあんまりである。
  • AC・無印で取られたアイドルごとに個別のモデルを用意している構成ではなく、『SP』で取られた基本となるいくつかの汎用モデルを流用している構成。そのため、一部アイドルでは設定と体型が食い違っているなどの批判がある。腕の長さや乳の形やO脚などの細かい設定も反映されなくなった。
    • 例えば、アイドルの1人である「如月千早」はトップバストのサイズが72と小さく、前作まではこの点がちゃんとCGに反映されていたのだが、本作では中程度のバストサイズのボディを充てがわれているため、彼女だけ特にバストが小さいようには見えない。
    • さらに、顔の下半分に至ってはほぼ全てキャラが身長等にかかわらずサイズから何まで全く同じとなっている。
  • ユニット内のアイドルの人間関係が変化するのだが、険悪な状態の描写に不快を覚える者もいる*23
    • 険悪な状態を避ける方法として「朝の会話でメンバー全員を均等に扱い(会話相手を順番に回す)、ユニットにとってネガティブな発言を否定する」という物があるのだが、アイドルの台詞、Pの答え双方に「肯定しているのか否定しているのか分かりにくい物」がちらほら混ざっており、初見プレイヤー泣かせとなっている。
    • 万が一この状態になったとしても一人が孤立した状態程度なら朝会話を間違えなければ大体一週で治るのだが、先述の通り「ユニットにとってネガティブな発言を否定する」必要がある都合上、孤立したメンバーに声かけ→そのキャラがネガ発言→他二人を喜ばせるために発言を否定、と孤立したキャラに追い打ちをかけているようにしか見えない状況になることも。もちろんゲーム的にはこれが正解なので、ユニットの状態は改善するが、何とも言えないものがある。
    • なお、360版では険悪な状態は一周ごとに必ず強制的に1回以上は発生する仕様となっている。
      • PS3版では修正されたが、360版で険悪な状態を引き起こす原因がよりによって強制的にやらされる敗北イベントのため、質が悪い。もっとも、そのPS3版でも「何の変化も無い*24状態にする」都合上ユニットにとってプラスになる状態変化*25が消される事に変わりは無いため、やっぱり質が悪いことに変わりは無い。
      • ちなみに険悪な状態でエンディングを迎えると「これでやっとソロ活動が出来る」とまで言い放つアイドルもいる。さすがにこれは意図的にやらないと見られないため、Pの自業自得である。
  • 朝会話の中身
    • 全体的にネガティブな発言が出やすくなっているらしく「今日はやる気が出ない」「聞いてなかった」「1人になりたい」などのアイドルとしてのやる気がまるで感じられない発言が頻繁に登場する。
    • ユニットの状態を悪化させないためにこれを否定しなければいけないのだが、否定したら発言を否定されたアイドルは不快感を露わにし、怒る。要するに彼女達は冗談ではなく、本気でこう思っているこれで成功する方がおかしい。
    • もちろん肯定したらしたで、横の二人が不快感、というか怒りを露わにし、ユニットの状態が悪化する。
    • ちなみにこのネガティブな発言、中には「体調が悪いです、しかし仕事に支障は…」といった「普通に考えたら発言したアイドルを気遣った方がよさそうな物」が紛れ込んでいるのだが、ゲーム的な正解を選ぶとPは「(体調不良とか)気にするな、俺も気にしないから」と言ってのけ、横の二人はネガ発言の否定によって喜ぶ。この異様な光景にスタッフは何の疑問も抱かなかったのだろうか?
    • ランダム会話の中に理不尽なものが混じっているのは前作もそうなのだが、本作ではより悪化しており、システム上も違和感を抱きやすい造りになっている。
  • 竜宮小町との1回目のフェスでは、こちらのスコアが上回っていても通常の敗北時と全く同じ扱いになり、専用イベントが発生するといった類のフォローがない。
    • この点はPS3版でも変更無し。
    • 勝っていても試合結果を捻じ曲げて敗北させられるため、フェスの審査員が竜宮小町に買収されているというネタまである。後の強制イベントの再戦時の余りの弱さとこのフェスでの異様な強さを考えると本当に買収していたとしても不思議ではないが。

賛否両論点

シナリオ・キャラクター描写

  • 特に話題になりやすいのがシナリオ部分。
    • このシナリオ自体受け付けないという意見も多いが、「アイマスのシナリオなんてこんなものだろう」として許容する向きもある。
      • 前述の通り、Pに感情移入することが出来ない、感情移入しにくいゲームなのでますます意見が割れることになっている。
  • アイドル同士の対決がメインになったストーリー。
    • 本作において何故アイドルが直接的に対決するのか、どうやって対決しているのか、それがアイドル業界においてどのような意味を持つのか、等の説明がほぼ無い。
    • 特に「ファン層が異なり客の奪い合いも起こらないはずの女性アイドルと男性アイドルが戦う必要性」「敗者が深刻な損害を負うIAにおいて同プロダクション同士で潰しあいをする必要性」の2点についてまったく説明がないことに批判が集中した*26
      以下、詳しく解説する。
  • 竜宮小町
    • 竜宮小町の場合はそもそも同じ事務所であり、フェスによる対決で潰し合う価値はほぼ無い*27。実際に竜宮小町は後にフェスでの敗北によって目標としていたIA大賞のノミネートが絶望的(秋月律子の発言より)になっており、フェスというそこまで重要な舞台で2回も戦うことに対して十分な理由付けができているとは言えない*28
      • ちなみにこの竜宮小町、PS3のハイパーを除くと文字通りの噛ませ犬であり、どっとっぷTVのランキングでは下位グループに埋もれたまま、上位に上がってくることは絶対に無い。時間とともにどんどん没落し、下の方へと落ちていくのである。プロデュース可能なアイドル4人をNPC化した割にこんな扱いである…。
      • 後述の通り、スタッフにとっての竜宮小町は「オンライン対戦を削除したので腕を競い合う対象が必要だから」用意されている。しかし、ハイパー以外で実際に竜宮小町と売り上げを競い合うようなことになればそれこそ最底辺アイドルとして終了することになるため、競い合う対象には到底なり得ない。
      • ちなみに、竜宮小町は上述の通りどっとっぷTVのランキングで下位グループに居る都合上IA大賞のノミネート条件を全く満たしていない*29ため、ゲームシステムだけで判断しても絶対にノミネートされることが無い。フェスでの敗北が運命のランキングに与える影響が深刻と言った趣旨の発言を律子はしているが、楽曲の売り上げが低すぎるのでそれ以前の問題である
  • ジュピター
    • ジュピターは竜宮小町をさらに上回るライバルとして登場する。トップクラスのアイドルユニットという設定であり、実際PS3版では最終的に必ずCDランキングの1位の座につきラスボスとして立ちはだかる*30
      しかしながら、トゥルーエンドであるIA大賞はランキング5位以内(360版では10位以内)に入れば条件を満たせるので、必ずしもジュピターの売り上げを超えて1位になる必要はない。
      またフェスにおける戦闘力という面では、ジュピターより明らかに手強いNPCユニットも多数存在する
      • そんな微妙なポジションではあるが、登場人物たちは全員何故かジュピターとの対決のみに固執しており*31、メインストーリーにもジュピターとの対決が深く関わってくる。バッドエンドになった場合、「ジュピターとの対決にばっかりかまけて井の中の蛙でした。」と発言するアイドルがいるが全くその通りである。
    • 360版では、メインストーリーに反して「魔王エンジェル*32」や「サイネリア*33」、「シャドー★○○*34」などの上位ランカーの強敵たちと激しく競い合うことになる。これらのユニットがIA大賞を受賞することもあり、トップアイドルを目指す上で本来はこちらの方が必死になって倒さなければいけないライバルである。
      • 特に「シャドー★○○」はその仕様上機種や全難易度問わずジュピター以上に倒さないといけない上、ジュピターより強いユニットであるため、ゲームに慣れれば慣れるほど、IA大賞の条件に全く関係のないジュピターばかり倒そうとする765アイドルたちと、シャドーたちとの対決に心血を注ぐプレイヤーとの意識の乖離が激しくなっていく。
  • シナリオ上でライバル(というか竜宮小町)との強さの差に言及する台詞にまるで説得力が無い
  • 負けイベントの常なのか、竜宮小町とジュピター(というか天ヶ瀬冬馬)の一戦目は伝説級アイドル並の強さであり、スコア上でもまず勝てない。……のだが、おかげで竜宮小町相手のフェス後の会話内容は全て説得力皆無になっている。
    • 竜宮小町に敗北した時にここで前述の「竜宮小町との実力差g(以下略)」を社長が言うのだが、伝説級アイドルと同レベルの強さを持つ一戦目の竜宮小町は異常に強く、大体のプレイヤーが数倍の点差で敗北させられている*35ため、実力差が狭まっているようには到底思えず、上記の台詞も誰がどう聞いてもただの嫌味にしか聞こえない。そもそも戦うように仕向けたのが社長であるため尚更である。
    • ちなみに冬馬とのフェスは強引に勝てた場合でも「冬馬のステージのスピーカーが開幕で壊れた」という設定があるため、こっちが負けた場合は「今日も強かったが本来の相手はもっと強い」勝った場合は「本調子じゃない相手に勝っただけ」と底知れない強さを演出することは一応出来ている。
  • シナリオ的にトリオユニットに固定される意味がほぼ無い
    • 特徴の項に記載した通り、今作ではトリオユニット固定でプロデュースすることになる。…のだが、はっきり言ってトリオ固定にする意味が感じられない。
    • シナリオは全てリーダーアイドルとの関係が徐々に深まっていくものであり、リーダー以外の二人は18週目を過ぎるとストーリーコミュではほぼ空気。竜宮小町やジュピター、IA絡みの共通イベントの時にちょっと喋るくらいしか出番はない。
      • 設定的には「ソロで活動しても芽が出なかったからトリオにする」と社長が言ったのでトリオユニットをプロデュースするのだが、そもそも「プロデューサー無しのソロで上手く行かなかったからプロデューサーを付けたトリオにする」となっている時点で、社長の言っていることは少々おかしい。「プロデューサー付きのソロで駄目だったからプロデューサーは付けたまま、今度はトリオでやる」なら分かるのだが。
  • IA大賞の条件とゲーム中での設定の乖離
    • IA大賞はそもそも「リリースした曲のどれかがどっとっぷTVのランキングで特定以上の順位に入り、なおかつ全国合計のファン数が一定数以上*36」で貰える物なのだが、よりによってシナリオの中では「ジュピターを倒さないとIA大賞が取れない」と言った趣旨の発言が何度も飛び出し、プレイヤーを混乱させてくる。
    • 特にこれが酷いのが春香シナリオで、春香はIA大賞を獲得するためにジュピターを倒さなければならないと思い込み、無理をした結果体を壊している。
    • しかし、実際には上記の通り、何の関係も無いため、春香の必死の努力は傍から見ると体を壊しただけの無駄な努力である。更に春香の勘違いはP含めて誰も訂正してくれない
    • もしこの春香の言葉通りジュピターを倒せばIA大賞が獲得できるなら、それこそどっとっぷTVのランキングが圏外の最底辺アイドルですら、たまたまジュピターに勝てばIA大賞が取れるという事になってしまう。無論、現実にはそんなことは無く、この頓珍漢な発言を信じた初心者(特にどっとっぷTVのランキングが上がらなかった人)はエンディングでシナリオに騙されたことに気付くのだが…。
  • IA部門賞の事はシナリオでは一切触れられない
    • パーフェクトエンドを迎えるためにはIA大賞と部門賞を全て手に入れる必要がある。のだが、登場人物たちの口から「IA部門賞を獲得する」ことは一切口にされない。とんでもなく重要な存在にもかかわらず、社長のメールに少し書かれているだけ
    • ジュピターとの対決なんかよりはるかに重要なのに、シナリオ中では一切触れられることが無い。そのくせ取れなかったらエンディングで「来年はIA部門賞も~」とPが言い出すのだから質が悪い。
  • 営業の内容
    • 普通の内容の物もちゃんとあるのだが、中には「一日コンビニの店員になる企画で、レンジを使わずに胸で弁当を温めるように指示*37」したり、編み物の番組なのに水着で出演しろ*38などのプレイヤーには、というか常識から考えても理解できない物が目につく。
    • また、全体的に「芸能界の裏」をネタにしている内容が多いためか、人によっては不快に感じる物も。とはいえ、こちらは「理解できない物」と比べれば明らかにマシである。
  • キャラの扱いが悪化している傾向がある。
    • 上で取り上げた非プレイアブルキャラとなった竜宮小町メンバー4人の扱いがあまりよくなく、シナリオには大きく関わってこない。
    • 男性アイドルの方はそれほど出番が多いわけではなく、他の問題点が浮上したこともあって相対的に悪くない印象を受けている。
      • しかし両者は「大きな出番がない」という部分が共通しており、多くのファンの反発を覚悟してまでNPC化する・入れるほどのものかと問われれば疑問符がつく。
      • そもそも、竜宮小町の立ち位置もジュピターの立ち位置も「他の誰がやっても成り立つ」ため、わざわざ旧来のファン(特に竜宮小町のP達)を切り捨てるような真似まで行うだけの価値や必要性を感じることはできない。
      • スタッフの発言と実際の乖離も著しく「実力派ユニット」「オンライン対戦を削除したので腕を競い合う対象」として用意されたという説明なのに蓋を開けると実際は噛ませ犬の竜宮小町、「本気で倒すための悪役」として用意された割には大して悪役に見えないジュピターと、どちらもかなりの嘘、誇張が入っている。
      • シナリオ上、本当に倒すべき悪役と言えるのは961プロの黒井社長であり、ジュピターはその傀儡に過ぎず、本人たちも765プロとの戦いを通じてそれに気づいて黒井の元を去るという結末を迎える。
        一応、黒井が悔しさから負け惜しみを吐くという場面もあるにはあるのだが、実際のところ大したカタルシスは得られない*39
      • 今作での黒井は各地で営業した際にたまに遭遇しその際本人は「優雅な外遊」と称したりするが、実際は繁華街等に赴きスカウトする人材を自らで探していることが明らかになる。そのことを指摘されると怒ったり慌てながら照れ隠ししたり、時にはアイテムをくれたりする。
        このような言動から、少なくとも自身の仕事に関しては真摯であり、それでいて敵ながらどこか憎めない印象も強く、こういった部分も身内への不満に繋がっているように感じる部分がある。
    • またプレイアブルキャラにおいても旧作からの改変やアイドル・社会人として問題のある言動があり、これも問題視されることがある。
      • 全体的に無印時代から存在するアイドルは、素人の二次創作にありがちな安易なキャラ特徴の記号化や展開のご都合主義化が非常に多くなっている*40
    • 本作で新たにプロデュース可能となった我那覇響と四条貴音は発売前の時点で『SP』のライバル時代での設定くらいしか無く、無印時代からいるアイドルと同じくらい多種多様なコミュを求めるファンも多かったが、残念ながら本作と『SP』でのライバル時代のものを含めても、無印時代からいるアイドルと肩を並べるとは言い難い文章量であった。その上、その質にも問題がある。
      • 我那覇響の場合、人によっては違和感のある行動が目立ち、明らかな矛盾のように感じることもある。ただ、シナリオに関しては評価する声もある。
      • 四条貴音に至ってはミステリアスの意味を取り違えたのか、本人やアイドル生命に関わることに対しても過剰な秘密主義であり、殆ど明かされない。「DLCで有料のメールシステムを買うことで重要な部分のほんの少しだけ明かされる」というものすらある。さらに「宇宙人」ネタのような、ある意味明かされても困るようなネタもある。加えて制作スタッフが雑誌インタビューにおいて「貴音の秘密の大半はまだ全く考えていない」とも捉えられる発言をしているなど、非常にキャラ立ちが不安定なアイドルである。
    • 当然シナリオの方もまるで理解できない物となっており、千早シナリオ以上に意味不明なものとなっている。考察しようにも背景が語られないのではどうすることも出来ず、また唐突に設定が出てくるので貴音の背景を推測することも困難。
    • ちなみに貴音の背景に関係ない部分も『どす黒い芸能界』をそのまま凝縮したような内容である*41ため、理解できる部分も不快感しか感じない内容である。
    • なお前作(AC版、『無印』)でメインのシナリオライターを務め、キャラ造形にも深く関わった坂本正吾、笹成稀多郎の両氏は本作のシナリオには一切関わっていない。本作が前作と毛色の違うシナリオであったり、前作からのキャラ改変が目立つのはこのあたりにも原因があると思われる。
  • 本作では『SP』には存在した「フリープロデュースモード」がなく、シナリオを無視して遊べないというのもシナリオを受け付けない一部のプレイヤーから非難されている。
    • シナリオ内の強制イベントは今作のプロデュース目標であるIA関連以外全て、悪く言うと八百長か出来レースのようなフェス*42に社長の命令で強制参加させられるという物ばかりであるため、受け付けない人はとことん受け付けない物となっている。
  • 特徴の項目でも述べたように、年齢と共にアイドルの容姿が前作から変更された。髪型が変わった、身長が伸びたなど。見た目の雰囲気がこれまでとは全く別のものになったキャラの方が多い。
    • 特に変更が大きかったのは長髪から短髪に変更された三浦あずさで、あずさファンは短髪を許容するかどうかで大きく揺れた。
  • 一部コミュの展開が非現実的。
    • 特に千早シナリオの展開には現実味のないものが存在しており、好意的に見れば「ファンタジー」、否定的に見れば「超展開」「電波」と評されている。
      • 一応フォローしておくと、非現実的でファンタジーなエピソードは以前から公式でも多く存在している。あくまでもDLCによる追加エピソードなどではあるが。問題なのはそれをゲーム本編でやった事である。
  • ストーリーを楽しむために必要不可欠な要素である『アイドルたちからのメール』が歴代作品(『無印』、『SP』)から引き続き、本作でも高額なDLCとなってしまっている。このコンテンツではアイドルたちの問題ある行動に関してフォローが入ることもあり、キャラの魅力を堪能するためには欠かせないものとなっている。
    • ただし、無くともゲームは成り立つため、気にしない人は気にしない要素ではある。

システム面

  • フルチェインにかなり依存したゲームバランス
    • ステージでのアピールをタイミングよく行う(パーフェクト)とチェイン数が加算されていき、ボーナス点が加算されるのだが、説明が無い割にこれがとんでもなく重要な要素になっている。
    • 1打辺りのボーナスは大したことないのだがそれが曲が終わるまで、具体的には約150回続くと12000点以上の差になり、103回でアピールが終わる曲との点差はそれだけで6000点以上となる。
    • もちろんその分アピール数の少ない曲は一打辺りの点が高いのだが、上記の仕様のせいでとても点数で追いつくことはできない。
      • 更に、このゲームで最も点数が出せる打ち方は打数が多い方が圧倒的に使いやすい方法なので、ますます引き離される羽目に。新曲を出したら前の曲よりスコアが落ちたという事態まで発生してしまう*43
    • そして、上記のものすごい点数を見ればわかるが、フルチェイン出来るかどうかはファンの人数よりよっぽど重要である
    • プレイヤーが上達し、フルチェインを安定させられれば目に見えてその成果が出てくるため上達を実感できるシステムではあるが、初心者は当然「フルチェイン出来ずスコアが出ない→売り上げが伸びない→仕事の効率が悪いまま ⇒ ランキングも上がらず成績不振」の流れで進むわけである。
      • ただし、上達すれば上記の大量得点が常時加算され、最初の曲からどっとっぷTVのランキング上位に食い込むことも可能。散々な結果だった前の周回から一転して一気にスコアが伸び、終盤にようやくすることが出来た、もしくは手も届かなかったような効率のいいお仕事が序盤からどんどん入ってくるようになると、文字通り違う世界を見ることが出来る。
  • また、フルチェインの依存度がかなり高い都合上、アイドルの持ち歌であってもアピール数の少ない曲はフルチェイン出来るようになると使い道が難しくなる。せっかく5曲目に据えても打数の少なさからスコアが伸びないため、仕様上どうしても売り上げが伸び悩む。
  • 前述の難関フェスについて。
    • 難関フェスであっても2周目以降で使えるようになるお任せモードだとあっさりクリアできてしまうという仕様なため、勝つためだけならやり込まなくてもよい。
  • 5秒で選ぶ選択肢の時にスタートを押すと時間もろとも一時停止できてしまう仕様があり*44、これを利用すると厄介な「じゃんけん*45」や「物まね*46」も見てから攻略サイトを調べて安全に正解を選ぶことが出来るようになっている。と言うか今時運試しがじゃんけんって…。
    • 夜会話は失敗するとユニットの状態が悪化するので落ち着いて必ず正解を選べるのは有りがたいのだが、これによって選択肢の時間制限は全く意味を成しておらず、実質全ての選択肢が時間無制限で選べるような物。
    • PS3版でもそのままだったのだが、OFA(次回作)では直されてしまい、一時停止技は使えなくなってしまった。
      • 余談ではあるが、レッスン中やステージで自分が操作している時、更に何故かお仕事の選択画面では使えない。選択肢コミュだけ何故…。
  • コミュの数が減少したため、シナリオ面でのやりこみ度は大幅に減少。
    • 無印は同じキャラを何周も繰り返しプレイしても、すべてのコミュやエンディングを網羅することが困難だったが、本作は各キャラを1回ずつユニットに入れてプレイすれば、それで一通りのコミュを把握することができる。
    • ただしこれは、アーケードゲームを源流とする無印と家庭用ゲームとして作られた本作のゲームスタイルの違いでもあるので、一概に欠点と断定することはできない。むしろ遊びやすくなったと感じる人もいる*47

総評

ファンが本当に求めているものを制作陣が理解していなかったために生まれた、『アイドルマスター』というコンテンツの存続危機を招いたとも言われる問題作。

当時のファンにとって待望の新作であったが、既存キャラのNPC化、その傍らで追加された男性キャラの存在、アイドル同士のギスギス展開などが原因で、一定数のファンを失望させる結果となってしまった。
特に前二者に関する批判は発売前から凄まじいもので、撤回を求めて署名活動にまで発展したほど。

順当に進化したグラフィック、システム改善によって遊びやすくなったゲーム性など、評価すべき点が存在しない訳ではない。しかし、前述した問題点が極めて深刻だったため、「『アイマス』としては致命的な作品であった」と言える。
その上、公式の問題点及び賛否両論点に対する説明・対応が非常にお粗末で拙い物であったため、ただでさえ『SP』で落ち込み始めていたシリーズの評価にさらに影を落とす結果となってしまった感は否めない。


PS3版の差異点

  • 遅れて2011年10月27日に発売されたPS3版は、主に以下の点が360版と異なっている。
    • 「ノーマル」と「ハイパー」の2段階の難易度選択が可能。
      • 難易度ノーマル(低い方)では、360版で批判された「地獄の特訓ループの回数」や「ユニットメンバー間の険悪状態の発生頻度」なども低減され、ストレスの少ない快適なプレイが可能となる。とくにユニットの険悪な状態については強制的に陥ることがなくなった。
      • 難易度ハイパー(高い方)では、主に対CPU戦の難易度が上昇する。また、竜宮小町とジュピターが「強敵ライバル」というキャラクター設定に見合った高い能力になり、シナリオクリアの高い障壁となるのはもちろんのこと、CD売り上げの面でも、ゲームの終盤まで熾烈な争いが展開されることになる*48
      • さらに、前述の「シナリオクリアに必須ではない難関フェス」に登場するNPCアイドルの強さは、難易度ハイパーにおいては、まさに伝説的トップアイドル級。これと戦う際には「完璧に近い状態に育成されたアイドルユニット」「周到に考えぬかれた戦術」「高性能かつ戦術に合致した衣装とお守り」、そして「最後までノーミスでボタンを叩ききるプレイテクニック」のすべてが揃わなければ勝利はおぼつかない。言うなれば「普通なら勝てない隠しボス」のような存在であり、長期にわたってやり込みプレイをする余地が残されているといえる。
      • 惜しむらくは360版と同じく、インターネットで集計されるハイスコアランキングの上位陣がほぼカンストで埋まってしまっていることである。もし集計スコアの桁があと1つ多かったら、きっとハイスコア争いも盛り上がりを見せていたに違いない。
    • ユーザーインターフェースの一部改善。
      • 360版で批判されていた「お守り購入イベントが長く、購入する意志がなくてもスキップ不可」「どっとっぷTVが飛ばせない」なども改善されている。
    • 竜宮小町と律子にスポットを当てた新規シナリオを収録。
      • ゲーム本編とは独立したミニシナリオで、竜宮小町を手伝い、IU(アイドルアルティメイト)の優勝に導くという物語。営業とフェスを交互に繰り返し、三回のフェスに勝利することができればクリアとなる。
    • 『S4U!』のシステム周りの改善。
      • カメラワークの改善、歌詞字幕の非表示選択が可能など。特にカメラの切り替えは任意に選べるようになったため、元に比べると大分快適になった。
    • クインテットライブ対応楽曲数の増加。
      • PS3版ではデフォルトで6曲、DLCで2曲(2012年3月現在)となっている。
    • 巻き戻しをしなくても任意で「地獄の特訓」を行い、時間の経過なくユニットを無限に強化できる*49
    • そうした数々の改善点の一方で、360版のある種の救済措置となっていた「アイドルにステージをまかせる」が結構な数のフェスで使えなくなり*50、360版では可能だった「手抜きプレイ」ができなくなっている。
    • 360版のDLCと完全には連動しておらず、PS3版のみ収録の曲や衣装がある。
      • 360版のDLCの一部をPS3版は最初から収録。さらに一部の新規DLC*51はPS3版のみの配信となっている(360版は2012年3月30日を以ってDLC展開は完全終了しており、PS3版にリリースされたDLCが360版に再配信されるという望みも絶たれてしまった)。
      • ゲストアイドルを導入した場合は『S4U!』での登場のほかにゲーム内でもどっとっぷTVのランキングに登場してくるが、ランキングの位置に関しては既存のランキングにあがっているアイドルの差し替えとして導入される形になる(つまりゲストアイドルを購入してもゲーム性やバランスはほとんど変化せず、未購入でもプレイ自体に支障はない)。
    • 何故か千早だけがバーストアピールを弱体化させられている*52。このため、響は唯一6回同じ場所を叩けるアイドルに。
  • また、派生作品としてアニメDVD/BD同梱特典付き初回限定版『アイドルマスター2』やアニメ『アイドルマスター』DVD/BD各巻初回限定版に同梱されているグラビア撮影ソフト『アイドルマスター グラビアフォーユー!』(通称『G4U!』)が存在している。
    • 同ソフトは単独販売されないことが公言されていたが、2013年10月より『アイマスチャンネル』のDLCという形で販売されている。

その後の展開

  • のちにPS3で発売された後続作『アイドルマスター ワンフォーオール』は本作で不評だった部分の大半が改善されている。
    • 大小さまざまな改善点があるが、特に「13人全員プロデュースできる」「喧嘩したり嫌味を言いあうアイドル達を見ることが無い」などの「アイドルマスターとしての問題点」の徹底した改善が非常に大きく、PS3を持っているユーザーにはそちらをおすすめする。
    • それでも敢えてこのゲームにしか無い価値を挙げるとしたら、ワンフォーオールで存在しないごく一部の衣装や楽曲を用いた「S4U」の撮影か、後述のテクニックを極めたりするチャレンジくらいである。それも全て強制シナリオやミニゲームから与えられるストレスとの戦いになるのだが。
  • 本作をプレイした旧来ファンの一部が失望して去っていき、『アイマス』人気の一端を担っていたニコニコ動画での盛り上がりも鳴りを潜めていき、一時コンテンツの危機が危ぶまれる事態が起きた。
    しかし、そんな中で放映されたテレビアニメ版アイドルマスターは好評価で迎えられ、アニメ版で『アイマス』を知ったPS3ユーザーが本作を手に取り新たなファンになるという流れも生んだ。
    さらに、直後のソーシャルゲームバブルに乗る形で『シンデレラガールズ』『ミリオンライブ!』『SideM』『シャイニーカラーズ』などのタイトルが堅調な売り上げを見せた。
    このような時流の運にも恵まれて『アイマス』ブランドは危機を乗り越えて今も各方面で展開中である*53
  • 一連の騒動から約10年後にあたる2020年1月、765プロのみならず各ソシャゲ作品からもアイドルが選抜されて共演するオールスター作品『アイドルマスター スターリットシーズン』が発表された。しかしこのスターリットシーズンでは 『アイドルマスターSideM』のみ不参加 となっている。
    • 本作では男性アイドルが参加し賛否両論を巻き起こしてしまったが、それから10年経って今度は男性アイドルが不参加になった事で騒動と一部ファンの反発を招いてしまったというのは皮肉なものである。裏を返せば、着実に実績と人気を積み重ねた結果、新たに支持を得たという事でもあるが…。
    • また、スターリットシーズンのお披露目配信の時期は後述の「バンダイナムコエンターテインメントフェスティバル」が開催された後、当時開催予定のイベントには全コンテンツ合同イベントの予定有り、15周年という節目、という時期で全5コンテンツで動くような流れを感じさせて迎えた年初開幕一発目の新作発表であったため、公式側が過度に期待を煽ってしまったという面も強い。
      • SideMの面々が参加しないことがわかったときの配信コメントは「Mは?」で溢れ、当日配信に参加していた天海春香役の中村繪里子氏からも回答を促される始末であり、その回答も「sideMは後発のコンテンツだから*54」というあまりにも無理がある回答をした。
        これ以外にもやや配慮に欠けた発言があったため、配信後のアンケートで「1.とてもよかった」が低いという事態*55に陥った。
      • この配信時に荒れた理由としても「技術面で男性キャラの参加*56が厳しいならまだ納得するが、後発だからじゃ納得ができない」というものが主。
      • 更にアニメ版sideMで「一部キャラはアイドルとして描かれたが、一部はアイドル以前の職業だったりなどアイドルとしては描かれなかった」という悪い実績*57もあり、既に内部で起爆する要因となっていた。
        存在しているのにアイドルとしてプロデュースできない 」というこのゲームが批判される点を、10年後に結局最悪の形で再発させたことになる。
    • 2023年2月にはついに5ブランド合同ライブ『THE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD!!!!! 2023』の開催が実現したことから、ファン層の違い等に起因する問題は、少なくともライブイベントにおいては時間が解決してくれたと考えられる*58
      しかしゲームにおいては本作での騒動がトラウマになっているのか、女性アイドルと男性アイドルについて未だ「混ぜるな危険」として扱われているのが現状の様である。ただし、パズルゲームである『アイドルマスターポップリンクス(通称ポプマス)』では『SideM』を含む全ての作品が登場している。アーケードでの新作となる『アイドルマスターツアーズ』でも全作品からのアイドルの登場が予定されている。
      • 一応、顔見せでの出演など何らかの形でのフォローは行われるとアナウンス*59があり、実際にジュピターとドラマティックスターズ(とディアリースターズ)がNPCとして登場している。
      • また、単純に男女を混ぜる事そのものに難色を示す意見も存在しており、実際『ポップリンクス』でもそのような意見が少なからず見られている。
    • ただし、問題となっているのは「 人気キャラが不参加となった事について、ファンに対して納得のいく説明ができていない 」からだという指摘も存在しており、事実「あの一件からまるで成長していない…」と、某安西先生のごとく呆れ返るファンもかなり多い。
      • そして2023年1月には基幹となるモバゲー版SideMが終了し、4月には音楽ゲーム『GROWING STARS』の7月終了が発表。ついにSideM系統のゲームが1本も無くなる扱いのひどさに猛烈な非難が殺到することとなった。一応アーカイブやMRライブなどで系統断絶にはしない模様だが、それでも溜飲が下がるものではない。
        炎上事件から始まった一連の展開ではあるが、既に10年以上もの歳月が流れたという事もあり『SideM』を未プレイでも流石に同情的な意見を示すファンも見られている。

余談

  • ジュピターをめぐる炎上騒動について。
    • 発売前の時点で発表された竜宮小町とジュピターの2件(特に前者)はファン内で大きく物議を醸し、一部ファンは内容の撤回を求めて署名活動に発展し、実際に12083の署名が集まり、9170名分が第1次分としてバンダイナムコゲームスに送られた。
    • とりわけ天ヶ瀬冬馬と伊集院北斗は後にソーシャルゲーム「IDOLM@STER Side-M」で大幅にフォローが入ることとなるが、この時点では性格面で好感を持ちづらい人物であったので、ファンの反発もひとしおであったことは想像に難くない。
      • 一連の騒動についての詳細は9・18事件を参照。
    • このジュピターの登場による大炎上沙汰は、当時のオタク界・ゲーム界を揺るがす一大騒動となり、『アイマス』自体をよく知らない人にとっても「ギャルゲーに男性を混ぜて大炎上した愚かな作品」として今もなお語りぐさとなっている。
      • ただし、2020年時点では「『アイマス』に男性キャラが出たことが炎上の主原因ではない。本質的な原因は(上記のように)765プロの仲間の一部がプロデュース不可のNPCになったことである。それに加えて、にもかかわらず制作リソースの一部を男キャラに割いたことがファン心理を逆撫でして、炎上騒ぎが一層大きくなったのだ」という解釈が一般的である。
  • 本作と次回作(OFA)の両方で使える曲が存在し、BPMとアピール回数は同じなのだが、実は円の広がる早さやパーフェクトの判定が微妙に異なっているため、同じ感覚で打つと噛み合わなくなり、ミスしまくる。こちらの方がOFAよりも全体的に遅く、パーフェクトの判定も遅め。
    • また、今作だけの仕様として隠しアピールという物が存在する。これは表示されていないにもかかわらずアピールを打つことが出来るタイミングが存在するという物であり、打たなくてもチェインは途切れないが、成功すれば当然チェインが繋がり点も増える。全く見えないせいでタイミングが掴みづらいため打ちづらいが、スコアアタックの上級者は当たり前のように打ちこなすため、スコアアタックに挑戦するなら隠しアピールを使用可能にすることも必須となっている。
    • 動画検索すれば分かるが、極めたプレイヤーはバーストアピール終了直後に3ヶ所同時にアピールを決めたり、思い出を打つたびに同時に1打打っている。とことんプレイヤーのテクニックを試す作りとなっており、これらを完璧に極め、曲やお守りを選ぶと最高難易度のフェスすらレッスンが半端なアイドルで勝ってしまえるのである。
  • 今作のバーストアピールはアイドルのステータスには一切依存しておらず内部データの団結値と興味レートのみでスコアが決まっている。そのため、思い出アピールでボルテージを最大にした場合などは誰がアピールしようがバーストアピールの合計スコアは全く同じになる*60
    • しかし、当然序盤は団結値は低いため、バーストアピールのスコアは伸びない。特化打ち*61の準備をしてきた場合などは途中でバーストアピールをすることでスコアが落ちる始末。
      • もちろん、スコアアタックをする場合は最大近くの団結値に記者を付けてバーストアピールを3回以上行う、が理想なのだが、そういう状況にならない限りバーストアピールは最後に使うだけの方が点が伸びる*62
    • 余談ではあるが、思い出も「チェイン数が下がる」「興味レートが固定される」の二点により、バーストアピールを主力に出来ない限りフェス専用の道具。それだけ今作のフルチェインと「興味レートの減少を抑える」お守りのコンボは強いのである。
  • チュートリアルとしてオーディションを受けるイベントが3週目に用意されており、必ず挑むことになる。
    • ノーマルであれば普通にやれば下手な人でも十分合格できる程度の難易度であり(ハイパーでも衣装とアクセサリーを集めれば楽勝)、それ自体は別に何の問題もない…のだが、このオーディション、万が一プレイヤーが落ちると順位にかかわらずディレクターの裁量で合格になる。要するに裏口合格である*63
    • 無論、プレイヤー的には何のデメリットも無くオーディションに合格させてもらえ、地獄の特訓になってしまう事も無いのだが、いくらチュートリアルとはいえ公正な審査が前提のはずのオーディションでこれはどうなのか…。
      • こんな有様なので、今作では黒井社長に「765プロは裏で色々卑怯な事をやっている」と言われても全く否定することが出来ない。もちろん、不正合格できるのはこのチュートリアルオーディションだけであり、これ以外の合格は実力で勝ち取らなければいけない。
      • さすがにスタッフも問題だと思ったのか、次回作では同じようなチュートリアルのステージで失敗すると「成功するまで自動的にやり直し」という扱いになった。当然である。
  • ジュピターのその後について
    • 本作で激しい非難にさらされ苦しいデビューとなったジュピターはその後、テレビアニメ版を皮切りに『シャイニーフェスタ』『ワンフォーオール』でライバルキャラとして少しだけ顔を見せた。
      その後、男性アイドルのみが登場する携帯電話用ゲーム『アイドルマスターSideM』の主要キャラクターに抜擢され、ゲーム内での活躍、新曲のリリース、中の人のライブ出演、『SideM』テレビアニメのメインキャラ*64としての活躍など八面六臂の大活躍をみせ、見事に『トップアイドル』の座に到達した。
  • 幻の女性ライバル!?
    • 2010年代後半以降「元々はライバルとして新規女性アイドルキャラが予定されていたが、これが廃案となって男性アイドルであるジュピターが生み出された」という説が広く囁かれるようになっている*65
      • その根拠は、ハードウェアのシステムモードから閲覧できる『アイマス2』のセーブデータのアイコン画が、『ミリオンライブ!』の登場アイドル・北上麗花と周防桃子の顔であること*66
        ここから、「麗花と桃子は『アイマス2』のためにデザインされたが本採用されなかった(そして『ミリオンライブ!』で復活した)キャラである」「『2』内で彼女たちに何らかの役割があったのだとすれば、おそらくは新規ライバルキャラとしての位置づけであろう」という憶測が広まっているのである。
  • …という状態から時が流れた2021年、TGSの開発中ロムが何故か流出したうえで解析され、その中に桃子とジュリアのモデル、ジュリアのコミュ、北上麗花プロデュース時の社長とPの会話が入っていたことが判明。
    ジュリアのボイスと桃子(内部データは「りんこ」)や北上麗花の歌のデータも*67入っており、正真正銘の没キャラがミリオンライブでリサイクルされたという仮説を補強するものに。
    どうしてそんなものが流出したのか、管理体制のガバガバさはともかく。
    元々は「リストラされた竜宮小町の代わりに新キャラを追加して『4人減らしたけど5人増やす』」予定だったのかもしれない。
    「解析された箱版のROM容量が余裕で余っていた」と言う話も「メインプロデュース対象のキャラを3人没にして当初の予定より減らした」のであればその分最初の予定よりも容量が浮くわけで、必然なのであろう。
+ タグ編集
  • タグ:
  • SLG
  • ストラテジー
  • カジュアル
  • 2011年
  • Xbox360
  • PS3
  • バンダイナムコゲームス
  • アイドルマスター

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年02月07日 16:27

*1 同時期に放送されたアニメを制作したA-1 Pictures、アニメソフト販売のアニプレックスはともにソニーの企業であるので、それが関係しているということと、担当した大手広告代理店の強い要望があったためとされている。

*2 プロデューサーの入社時期、我那覇響・四条貴音の765プロ加入時期、竜宮小町の結成時期などに違いがある。アニメ版とも一部異なる。

*3 逆に5人用の曲を3人で躍らせることも可能だが、振付がおかしくなるものもある。

*4 本人曰く実はそうではないらしいのだが詳細は各自で調べられたし。

*5 例えば本作ではちゃんとアイドルが歩いてカメラの前に登場・退場するようになったりしている。

*6 後にPS4や高性能スマホ用として発表された『アイマス』シリーズ作はさらなる進化を遂げているので、いま本作を見てもさほどの衝撃は受けないかも知れないが。

*7 結果、後のストーリーコミュでトラブルが生じることがある。

*8 現実的にスコアで勝てず、仮に勝っていても「冬馬のステージのスピーカーが壊れて本来の力が出せていない」という設定がある

*9 サボりの危険があるが、一応「アイドルに任せる」という選択でレッスンのミニゲームを極力しないことも可能

*10 仕事を選んだ際の県と全く違う県が正解になることもある。どういう事なんだ…

*11 メンバーの持ち歌を使う、セット装備を一式装備するなどしてラッキースターを出しやすくする。

*12 失敗したステージのリトライを諦めた場合

*13 その週で稼いだファンや記者は「無かったこと」にされて消える

*14 ユニットの団結や律子のゲスト解禁に影響しない選択肢は、何を選んでも直後の会話が変わるだけで同じ結論になる。

*15 IAにノミネートされなかった、ジュピターに敗北して終了、などのバッドエンド分岐に出来そうな場面が全て勝つまでやり直させられる無限ループとなっているため。

*16 東京でのステージ系のお仕事を終えると買えるお守り。通常アピールのボルテージ増加量が激増するがバーストアピールの点数が非常に下がる。フェスで相手のステージを破壊するためだけに用意されたお守り。

*17 通常アピールのボルテージ増加量が上がる。記者なのでデメリットは無く、お守りと効果が重複する。

*18 敵によっては20000点近く増える。

*19 アピールの順番と、各アピールを叩く回数、そしてバーストアピールが終わった後のレートが異なる。

*20 首都エリアの歌姫・歌王子を攻略すると「むしゃはる秘符」と言う非常に強力なお守りを買える。首都エリア攻略の価値は「これだけ」である。

*21 首都エリアに通常のレッスンがある。

*22 首都のファンが仮に0でも、他のエリアのファン人数の合計が足りていればIA大賞の条件の1つは満たせる。

*23 一人がキャラ崩壊を起こすほどのハイテンションになり他の二人にドン引きされたり、メンバーが嫌味を言いあう、一人が無視されるなど

*24 ユニット結成時に見られるピンク一色の状態。

*25 リーダーのイメージのレッスンブーストやかしまし(七色に光る状態)など。

*26 ちなみに現実にも「ライバル関係」とされるアイドルたちがいるが(「仮面女子」を中心とするアリスプロジェクトなど)、人気盛り上げのためのギミックであり本気で潰し合っているわけではない(当たり前だ)。

*27 実際、竜宮小町を目標にする(=倒す)ように社長がPに指示する場面では「身内同士での潰しあい」に反発するアイドルも居る。

*28 ただ、IAの各賞は1組しかもらえない都合上、その賞を自分達が受賞しなければならない、と考えるならば身内であろうとライバルは容赦なく潰す必要がある。社長も「竜宮小町もPのユニットも上に立ってほしいがトップに立てるのは一組だけ」と潰し合いが必要であることを言及している。

*29 どっとっぷTVランキング20位以上。

*30 ノーマルでは途中まで微妙だが、最終リリースの曲が2位のNPCを上回り、1位として君臨する。

*31 シナリオから推測すると「仲間」「団結」を否定された上に「竜宮小町」を冬馬に「3人相手でも俺一人で楽勝だった」と侮辱されたことでアイドル達は完全にジュピター撃破に意識が向いていると思われる。

*32 AC版からの最強ライバルアイドルユニット。公式コミカライズ作品『アイドルマスター relations』のライバルアイドルユニットでもある。

*33 『アイドルマスター ディアリースターズ』に登場するネットアイドル。ユニットという説もある(詳細はニコニコ大百科のサイネリア(ユニット)を参照されたし)。

*34 プレイヤーによって登場するユニットが変わる6組の強豪ソロユニット。IA部門賞獲得のためにはこのユニットを特殊フェスで撃破することが必須。姿は765アイドルと瓜二つ(はっきりいうと流用・2Pカラー)だが黒系の衣装が特徴。その正体は一切不明でありゲーム内で何の説明もない。

*35 何故かPS3では更に強化されており、下手をすると8~10倍の点差で負ける。

*36 ノーマル…10位以上、全国ファン30万以上、ハイパー…5位以上、全国ファン50万以上

*37 他の選択は「口で温めろ」「手で温めろ」であり、まともな答えは存在しない。それを実行するアイドルもアイドルなのだが…。

*38 当然このような番組はメインは奥様向けなのだが…。

*39 プレイヤーから見てジュピターや黒井よりも、味方のはずの高木社長や律子、時には自分の担当アイドルのほうがよっぽど厄介でウザい存在である、というのも一因ではある。

*40 菊地真による暴力の増加、星井美希の恋愛脳化等。

*41 ゲーム的な都合上実害は無いが、引き抜き及び枕営業の強要ともとれる内容、765プロの仕事が大手の圧力で減らされる、IA大賞を辞退するように圧力をかけられるなど。

*42 前述の通り、竜宮小町もジュピターも一戦目と二戦目で強さの差がありすぎるため。本来の演出としては「敗北を糧にこちらが成長して強敵にリベンジする」としたかったであろうものだが、強さの差がありすぎて(+竜宮小町の方は無理やり勝っても負けたことにされるため)相手がイカサマをしたようにしか見えなくなっている。

*43 ただし、曲の売り上げ自体は後の曲の方が補正が大きく、ファンも多いはずなので売り上げまで負けることはそうそうない。とはいえ、打数の多い曲より伸び悩むのは事実であるが…。

*44 スタートを押すと楽曲やユニットの情報を見られる画面が表示される。ゲームを終了せずにタイトル画面に戻る時もこれを表示する必要がある。

*45 アイドルの表情で何を出すのかは分かるのだが、真美だけ恐ろしく難易度が高い。

*46 アイドルが喋る台詞はアイドルごとに決まっているため、それを覚えれば簡単ではある。

*47 同人活動や二次創作を嗜む人の中には「アケマスやその移植作はどれほど周回しても底が見えないが、『2』以降は全アイドルの全てのセリフを把握することが容易になったので創作活動がやりやすくなった」なんて言う人も…。

*48 前述したが、360版やPS3版の「ノーマル」モードでは、竜宮小町とジュピターのゲーム内での強さはせいぜい中堅レベルなのである。

*49 ただし条件があり、「どっとっぷTVランキング20以下で特定の週を過ぎる」という物なので、これを満たしてしまった場合は活動期間が足りなくて部門賞完全制覇が難しくなり、パーフェクトエンドはまず無理。付け加えると「地獄の特訓」はくだらない苦行ミニゲームであり、こんな物に時間を割くくらいならさっさとクリアして周回プレイしたほうがマシである。

*50 強制イベントや腕試し用の高難易度フェスは言わずもがな、部門賞に必須の歌姫・歌王子フェスもおまかせ使用禁止になり、そもそも「アイドルに任せる」選択肢が出ない

*51 初音ミクや876アイドルなどのゲストアイドルとその楽曲、「READY!!」「七彩ボタン」などのTVアニメ使用曲など。

*52 ボーカル6回アピールが5回に減らされてしまい、バースト終了後のレートも下がっている

*53 『シンデレラガールズ』『ミリオンライブ!』のソーシャルゲーム版は惜しまれつつもサービス終了してしまったが、それぞれ後継作『スターライトステージ』『シアターデイズ』として展開中。

*54 最後発のシャニマスの参加が分かっていたため、第一声でこれだけだと筋が通らない

*55 基本的に固定のファンが見るため1に入れる人がほとんどである

*56 当ページにもあるように共通ボディを使っているが男性には使い回しにくいと予想されることや、ライブ歌唱のボイス調整がより一層難しくなるなど

*57 キャラ数の多いソーシャルゲームのアニメ化において、一部のキャラを主要としてピックアップし、他のキャラはゲストに留める手法はそれなりに使われており、『シンデレラガールズ』のアニメに関しても同じ手法が使われていた。ただし、そちらでもゲスト扱いのキャラはアイドルとして描かれるのが大半ではあった。

*58 そもそも騒動を大きくしてしまったのは竜宮小町のNPCが要因として最も大きく、その直前に発表されたジュピターはギリギリではあるが賛否両論と評せる程度で済んでいた。

*59 これ自体にも前述のアニメsideMの件があり、背景だので出されるよりは一切いないほうがマシという意見もあった

*60 もちろん、バーストアピール後の興味レートが違うのでそちらで選ぶ必要はあるが。

*61 特定の2つの興味レートを下げないようにするお守りを用意し、お守りに対応した二つの能力のみを育てる育成。このゲームの最適解の1つ。

*62 チェイン数を通常以上に伸ばせる。

*63 「裏口合格」自体はAC版『アイドルマスター』から存在したが、そちらは初回プレイのみの措置であり、2回目以降はそもそもチュートリアルが存在しなかった。

*64 主人公ではなく主人公たちの憧れ・目標である大人気アイドルという役どころ。

*65 後述の顔が出ていたことや、ミリオンライブ内のキャラIDなど含め推測できる要素自体は散見されていた

*66 彼女たちが『ミリオンライブ!』で正式デビューしたのは、本作発売よりもずっと後のことである。

*67 当然だが本物のアイマスの歌のデータやボイスは「MOD」の類でROMを改造してごまかすのは無理に等しい。どこか他所から持ってきた声であればこのネット時代、すぐさまバレてしまう