戦国無双3 Empires
【せんごくむそうすりー えんぱいあーず】
ジャンル
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タクティカルアクション
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対応機種
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プレイステーション3
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メディア
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BD-ROM 1枚
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発売元
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コーエーテクモゲームス
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開発元
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コーエーテクモゲームス(オメガフォース)
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発売日
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2011年8月25日
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定価
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【通常版】6,090円 【プレミアムBOX(限定版)】9,240円
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プレイ人数
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1~2人
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通信機能
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Playstation Network対応 ※ダウンロードコンテンツ配信
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レーティング
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CERO:B(12才以上対象)
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コンテンツアイコン
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暴力、セクシャル
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廉価版
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PlayStation3 the Best:2013年1月17日/2,940円
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配信
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2013年4月18日/2,700円
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判定
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なし
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ポイント
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好評な箱庭内政 戦略的要素はどこ行った…? 魅力を殺ぐ過去作からの改悪要素の数々 謳い文句に偽りあり
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無双シリーズ
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概要
無双シリーズの派生作ながら、シミュレーションの要素も持ち合わせた『Empires』シリーズ。
公式では、シリーズ初の箱庭内政と大名家の歴史を追体験できる戦史演武という、よりSLGらしさを強めるであろう新要素を大きく宣伝していた。
一方ファンは、本編である『戦国無双3』や『Empires』シリーズ全体での前作にあたる『真・三國無双5 Empires』が戦略性の総じて薄い内容だったこと、『戦国無双 Empires』シリーズの前作にあたる『戦国無双2 Empires』が優秀だったことから、発売前から期待と不安の両方を抱く者がかなり多かった。
評価点
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箱庭内政の導入自体は好評。
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パラメータが多く一見難しそうだが、施設の移動が自由にできることが大きく、箱庭内政に慣れていなくても弄っているうちにコツをつかむことができる。
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戦史演武がチュートリアルの役割を果たしていることも、とっつきやすさに大きく貢献している。
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やりこめば武将提案施設やクリア特典施設といった強力な施設が手に入るのも、長く遊ぶプレイヤーが多い『Empires』シリーズでは嬉しい。
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一般武将の出番が大幅に増加し、個性が増した。
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戦国前期から後期まで幅広い時代を網羅し、登場武将数が600人(前作の1.5倍)に増加した。
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有名な武将の多くが遭遇時に固有のセリフを言うようになった。
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形状の違う兜や専用顔グラフィックなど、実質固有モデルのようにされている武将もいる。
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掛け合いイベントでの出番も増加。無双部将と一般武将のみならず、一般武将同士のイベントも強化された。
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当然ながらこれらは史実ネタを匂わせるものであり、歴史ファンの割合が本編以上に高いEmpiresシリーズのニーズに合致している。
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戦史演武のイベントでも登場。オネエ口調の足利義昭、不良のような大友義統など強烈なキャラ付けをされている武将もいる。
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個々の拠点が役割を持つようになった。ガンダム無双のシステムに近い。
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一定時間ごとに兵力を回復させる兵糧庫と、放置しておくと敵拠点を次々と落とす大筒拠点とが二強とされてはいる。
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しかし、これらを含む全ての拠点のレベルを上げる村や、無双ゲージをかなりの速さで回復させる祈祷所も、(特に高難易度では)決して侮れない意味を持つ。
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また、狼煙台を制圧している軍には一般武将が一人追加されるのもバカにはできない。余談だが、この武将は野武士という
投げやり弱そうな名前のくせに大半の無双武将より高い能力を持っている。彼の正体は本作における最大の謎。
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武器・防具に付加する技能レベルの上限が3から5になった。
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特に「不動」の強化は、強力なチャージ攻撃を出す前につぶされやすかった通常攻撃タイプの武将や、攻撃速度が遅く高い攻撃力を活かしにくかったパワー武器の地位を大きく向上させた。
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また、技能を変更するだけでは強化回数を消費しなくなったのも大きな改善点と言える。
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影技や皆伝を織り交ぜた戦闘。
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新しく「影技回避」が追加された。地上で仰け反っている最中に×ボタンを押すことで、練技ゲージを消費して回避することができ、練技ゲージを防御に回すことが可能になった。
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影技や皆伝に使用する練技ゲージは『戦国無双3』の記事で触れた通り、コンボ数に比例して溜まりやすい仕様となっている。
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本作の拠点は『真・三國無双5 Empires』などのように敵を倒してゲージを0にする仕様になり、そのため拠点内の敵はかなりワラワラしている。そのためコンボが稼ぎやすく、練技ゲージシステムと相性がいい。
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影技を組み込んで攻撃する ⇒ コンボ数が増える ⇒ コンボ数が多いほど練技ゲージが多く回復する、という状況が生まれるため、影技を出し惜しみすることなくガンガン使って攻めていける。「影技コンボの繰り返しでノンストップで拠点を制圧」「無双ゲージのストックを使い皆伝を連発する」といったことも不可能ではない。
問題点
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戦史演武の存在には疑問の声が大きい。
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シナリオの大半が無双武将によるif交じりのストーリー。クオリティ自体は戦国無双3本編と大差ないものが多いが、大名家の歴史を追体験できるという宣伝文句に期待していた歴史ファンの落胆は本編以上のものがあった。
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3本編以上に捏造が酷過ぎる(主に伊達家)、シナリオの主役が他家に奪われている(主に徳川家)、別人に奪われている(信長)といったように、本編以上に批判の多いシナリオもある。
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長宗我部家に至ってはこれら2つの批判の両方に当てはまってしまう完全なネタシナリオ。3本編のシナリオに近いためおそらくスタッフが意図している部分もあるのだろうが、史実の長宗我部家ファンは決して宣伝文句に乗せられてはいけない。
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一方で毛利家や島津家前半(立花家合流前まで)、武田家のエンディングまでは概ね史実に即して描写されており、その内容自体も高評価とあって、このレベルで全大名家が描かれていれば、と惜しまれた。
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良シナリオとされるこれらのシナリオでは無双武将ばかりではなく、一般武将を多く交えたエピソードであるのも特徴。例えば武田家に場合は一般武将として登場する信虎と義信との三代にわたる親子の確執や、島津家では『4』や『Chronicle』シリーズに先立って九州の諸大名との戦いや諸将のエピソードが描写されるなど見所が多い。
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尤も、裏を返せば良シナリオが10本中半分もないということであり、途中まで史実通りであるものも途中で落胆させられるものであるため、「そのような期待は高望みか…」という諦めの意見の方が多いのが現状である。史実通りか否か以前に無理矢理な展開、終わり方である。伊達政宗はシリーズ中一貫して堅物、硬派に書かれているにもかかわらず、途中から正反対の軟派な展開になる。
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また、箱庭内政のチュートリアルがカットできないので、「クリア特典のために戦史演武を10周したら箱庭内政に飽きてしまった」という声も聞かれる。シナリオ間に大した難易度差はないので、チュートリアルが10パターンもあるといえる。
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史実での戦はこのモードで行うためか、争覇演武ではどのシナリオでもイベント戦闘が発生しない。最初にオープニングとして少し触れるのみである。
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『真・三國無双6』の時と同様、「模擬演武(いわゆるフリーモード)を削ってまで搭載されたもの」という見方をされているため、「こんなもの入れるくらいなら素直に模擬演武を入れておけばよかった」という意見が多い。
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前作で好評だった戦略的要素が大幅に削減された。
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陣形・戦場策は廃止。ただ黙々と拠点を制圧するゲームになった。
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本作では兵站線は廃止され、拠点を制圧したり敵武将を倒したりして兵力ゲージを減らしていくというルールになった。拠点ごとにレベルが設定されており、拠点レベルが高いほど大きくゲージを減らすことができる。兵力ゲージを0にすることで本陣に総大将が出現する。
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武将の再出撃が本陣ではなく拠点からとなったため、自軍本陣近くの敵拠点を放置しているとそこから復帰されたりもする。攻める拠点の順番は問われなくなったとはいえ、戦場全体に目を通さなければならないのは前作までと変わらない。
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合戦の度にプレイキャラのレベルが1に戻る(アクションは全開放済み)ため、低レベル拠点から攻めてステータスを成長させながら安全に進めるか、低レベルであえて高レベル拠点に挑み序盤から一気に兵力を減らしていくか…といった戦略性が生まれる。レベル自体はサクサク上昇していくため、合戦の中盤くらいになると拠点とのレベル差は気にならなくなる。
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…が、他の拠点を無視して敵本陣を制圧しても総大将が出現するため、強力な武器・武将を使えば開始直後から敵本陣に突っ込んで敵を倒していても勝ててしまう。
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また前述の通り兵站線がないため、兵站線が繋がっているゾーンで敵武将を捕縛するという要素が消えた。敵武将捕縛は一定の確率で自動で行われるようになった。
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味方武将への個別指示が廃止され、味方には「全軍突撃」と「全軍防御」と「委任」しか指示できなくなった。
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しかもその指示すらまともに機能していない。味方武将が狙っている敵武将をプレイヤーに引き付け、「自分←敵←味方」という鬼ごっこ状態になれば敵と一緒に味方を無理やり進軍させられるが…。
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味方武将が尋常でないほどに弱いため、突撃していても敵武将に、時に雑魚兵に進軍を妨害され動いていないのと同じレベルになる事が多い。また、防御でもすぐに救援要請や敗走になり防御の意味を持たないことが多い。
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これにより、前作とは異なり味方がかなり頼りない存在になり、共闘感を感じにくくなってしまった。さすがに3本編ほどではないが…。
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また個別指示が出来なくなった関係上か、「最大4人までの連携無双奥義」も削除されている。
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指示を出しても画面右上のミニマップに行動先の拠点に矢印が伸びて表示されるだけで、「あの拠点を攻める/守る」というセリフを言わなくなった。
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ステージはトリミングされて狭くなっており天守も1階しかないため、移動範囲は狭く戦闘自体はサクサク進めることができる。
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敵国との交渉が同盟のみになり、寝返り工作や降伏勧告などもなくなった。
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『真・三國無双5 Empires』も本作と同様「戦略性がない」と批判されているが、内政面では「内政要素が簡略化されすぎ」という、戦闘面では「ゴリ押しが容易」というのが主な要因である。
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それまでの『Empires』にあった兵站線や(効果の程はほとんど実感できないが)自軍エリア内での捕縛成功率上昇など、最低限の体裁は保っていた。本作はそれすらなく、『Empires』である必要は全くないと言わざるを得ない。
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戦闘面では、一般武将の没個性化が進んだ。
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薙刀モーションが新武将専用のため、一般武将のモーションは刀・槍の2種類に減った。さらに、多彩な組み合わせが用意されていた特殊技は武器ごとに完全固定になってしまったため、約600名の一般武将に僅か2モーションしか割り振られていないことになる。
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イベントシーンでは鎧の色は個々のものだが、戦闘では大名の色で固定。信長が大名の場合は誰を使っても紫色になってしまう。
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内政が全て箱庭で完結してしまうため、文官武将も「強力な政策を所持してるから登用」というものではなくなった。戦場でしか出番がなく、「攻撃力は低いが防御力が高い武将」という扱いである。
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しかしステータスの高低が実感できないほど味方武将が役立たずなので、愛があれば使えなくもない。そんなことではダメなのだが…。
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前作の数少ない欠点だった新武将については、改善どころか劣化した。
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一般武将と同様、特殊技は武器ごとに完全固定で個性が出しにくい。
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群雄割拠シナリオが廃止されたため(後述)、新武将を大名として天下統一することができない。
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何故か操作キャラとしてしか出陣できない仕様。そのため、新武将を一度に複数出陣させることも、敵勢力に新武将を仕官させて戦うこともできなくなった。
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極端な例を挙げると、1つの国に大名+エディット武将7人で合計8人いても出撃できるのは操作キャラの一人だけになるため、エディット武将はむしろ足枷になる。
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新武将作成(エディット)に関しては、全て戦国無双3本編にあったものの使いまわしで、追加要素などは一切無い。『2 Empires』では出来ていた家紋などの設定も出来ない。
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群雄割拠シナリオの削除。
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シナリオのスタート時に、好きな武将を好きな国に配置するというシナリオが今作では存在しない。
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伊達政宗を九州に配置してシナリオスタート、などの遊びが出来なくなり、自由度が減少した。くりかえしプレイする楽しみが減り、ゲームとしての寿命を早めている。
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上述のとおり新武将を大名として配置することが出来ず、新武将で天下統一することは不可能。(大名として活躍したごく一部を除く)一般武将についても同様。
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ダウンロードコンテンツで「群雄無双」という無双武将40名が全て大名として登場すると言うシナリオが配信されたが、これも好きな国に自由に配置することは出来ない。
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また今作では模擬演武(フリーモード)も存在せず、シナリオ面での自由度がきわめて低くなった。
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調整不足だと思われる要素がいくつかある。
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拠点の効果が大味すぎ。狙った拠点を確実に陥落させる大筒・内政の意味がわからなくなるくらいの速度で兵力が回復する兵糧庫・無双ゲージがほぼ無制限で使えるようになる祈祷所の3つが特に異常な性能。
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特に兵糧庫は武将の再出撃が決められた回数ではなく兵力消費になったことで、兵力が回復し続ける限り武将が無限に復帰するという状況になる。戦況によっては詰んでしまう。
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敵兵力の上限上昇・回復の速度がかなり速く、常に互角以上の戦いをするためには序盤から大量の道場や兵舎の設置・合併を繰り返していかなければならない。
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そのため、自由度自体は高いものの、公式HPに載っているような景観重視の箱庭を作った場合にはほぼ間違いなく戦闘面で不利になる。初心者の場合は最悪詰むこともあり得る。
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技能レベルの上限は上がったのに、獲得した戦利品の技能レベルは1~2、強化回数の上限は9回と、本編と同様のレベルに据え置かれている。
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ただしレア武器の技能レベルは上方修正されているため、これについてはレア武器の価値を高めるために意図的に調整しなかったのだとも考えられる。
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一方、レア防具の技能レベルは未調整であるため、最強の防具を作るのは不可能。
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レア武器の取得やレア装備の強化もゲームの進行を阻害する方向に向いている
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レア武器は鍛冶屋レベルがMAXの時に配下武将の中からランダムで一人選ばれ、次の戦でその武将のレア武器を得る撃破報奨が追加される
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この撃破報奨のシステムは、『猛将伝』の創史演武で実装された完全ランダムの撃破効果と同じもの。創史演武では不評だったものの「達成できなくても支障はない」と辛うじて言い訳もできたが、今回はレア武器獲得の条件になっていることもあり、批判の声はより大きなものとなった。
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鍛冶屋レベルがMAXになるのは敵国が少なくなる終盤であり、その頃には配下武将の数も増えているので、まっとうなプレイでは目当ての武将のレア武器を得るチャンスは少ない。
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確実に入手するには「他の武将を解雇して選ばれる確率を上げる」「敵をわざと残して攻めこませる(こちらから攻めこむと天下統一してしまうため)」という戦国シミュレーションゲームとは思えない方法を取るしか無い。
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装備の強化には莫大な資金が必要だが、資金は周回ごとにリセットされる&レア技能の付加は鍛冶屋レベルMAXが必要なので、やはり終盤にクリアを引き伸ばして強化することになる。
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イベントのバリエーションの減少。
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数自体は増えたものの、全てが「自軍に特定の武将がいるとき、ターンの始めに会話するだけ」というもの。前作にあった敵対時・登用時などの会話はなくなった。
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また、前後の経緯を無視して唐突にイベント会話が飛び込んでくるため、元ネタがわからない話などは意味不明なことに。
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例えば、謀将松永久秀と本多正信が「智謀を生かして猪武者どもを手玉にとってやろう」という会話はあるが、別に智謀を活かすコマンドもないし何かステータスが上がるわけでもない。
総評
箱庭内政・武将に対する史実・逸話の盛り込みなど、よりSLGらしさ・歴史ゲームらしさを求めるファンの声に『Empires』シリーズとして応えようとした姿勢は確かに認められる。
しかし本編と『Empires』の区別以前にどちらも無双シリーズなのだから、箱庭内政にいくら力がこめられていても、肝心の戦闘部分でやれることが少なければ不満の声が強くなるのは当然の帰結とも言える。
スタッフが違うとはいえ、戦略性のなさを批判された『真・三國無双5 Empires』の反省が活かされていないということも戦闘への批判に拍車をかけている。
また、コーエー製SLGの醍醐味として「好きな勢力・武将での天下統一」が挙げられるが、その延長線上にある「自作の新武将での天下統一」を完全に不可能にしてしまったことも失敗だと言わざるを得ないだろう。
また前述の「歴史ゲームらしさ」についても、新しく加えられたストーリー面において詐欺同然の宣伝文句で見事に客の信頼を裏切っている。
結局のところ「ファンの声に応えている」とはお世辞にも言えない作品になってしまった。
結果として、『真・三國無双』シリーズに続いて『戦国無双』シリーズでも『Empires』で凡作レベルの作品を出してしまい、軌道修正を求められる時期に入っている。
最終更新:2024年02月29日 06:39