魚ポコ
【うおぽこ】
ジャンル
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パズル
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対応機種
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アーケード
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販売元
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ジャレコ
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開発元
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ケイブ
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稼働開始日
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1998年2月下旬
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プレイ人数
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1~2人
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判定
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なし
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ポイント
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ケイブでは珍しいパズルゲーム レバー1本だけで遊べるシンプルなゲームシステム 可愛らしい見た目と裏腹に難易度は高め
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概要
可愛らしい黄色い猫(魚太郎)とその妹のピンク色の猫(保子)が主人公の落ち物パズル。
開発元は多数の弾幕STGを世に送り出してきたケイブ。
システム
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操作は1レバー。後はスタートボタンのみ。
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スタートボタンはゲーム開始とネームエントリーに使用する。
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全30面。ステージには攻略のヒントとしてタイトルが付いており、左上に表示される。
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画面左側にピンボールのようにバネが表示されている。レバー下を入力するとこのバネを引っ張る事ができる。
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バネの上にはランダムで玉が装填され、画面中央にあるフィールドに打ち込む。玉は三つ以上同じ色が揃うと消滅する。
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フィールドには重力が働いており、斜めに玉が重なっている場所に玉を打ち込むと転がって下に落ちて行く。それに伴い連鎖も発生する。
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フィールドにある全てのボールを消滅させるとクリアになる。
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2人プレイ可能で、2人で遊ぶ場合は交互に玉を打ち出していく協力プレイとなる。
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お互い打ち上げた玉には接触判定があり、打ち上げた玉同士がぶつかると真下へ落ちていく。
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フィールドには予め色玉以外の玉が配置されている。
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いわゆるお邪魔ブロック。特定の条件を満たす事で消していく事ができる。
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「氷玉」は打ち出した玉で破壊可能だが、転がった玉では破壊できない。「六角玉」は破壊不能。「泡玉」は玉が消えた時に隙間があれば出て行く。
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他に光っていない色玉があり、これは周囲の玉が消えると通常の色玉に変化する。中盤以降はこれを使って連鎖する必要がある。
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なお、お邪魔ブロックは光っていない玉以外は全て消さずともクリアとなる。
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一定数打ち込むとフィールドが一段上昇。玉を消せば上昇はしないが、玉を消さないと上昇は打ち込むたびに一段ずつ上昇して行く。
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玉が画面上部に触れるとゲームオーバー。
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終盤には上昇したフィールドを下降させる下矢印付きの色玉も登場する。
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時折、魚太郎の乗った潜水艦が画面上部を横切るが、これに玉を当てると直下にある列の玉を消してくれる。
評価点
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背景は様々な魚が行き交う海の中を表現しており、水族館のような雰囲気がある。
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ちなみにストーリー上では最終的には竜宮城に辿り着く事が目的。
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魚太郎が乗る潜水艦は試作型で竜宮城へ行くための酸素が足りず、突如現れた大量の玉を消すと酸素が発生するので、玉を消して酸素を確保しつつ進んでいく設定。
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魚太郎、保子は
後に炸裂する斜め上路線とは無縁の純粋に可愛らしいデザイン。連鎖を決めると取るリアクションがとても可愛い。
問題点
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攻略難易度が高い。
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初期配置がいやらしい。10ステージを超えたあたりからミスショットを容認しなくなる。後半は文字通り、出玉によって難易度が左右される場合もある。
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一応、玉の出現パターンは存在するとの事だが、どのパターンが来るかはほぼランダム。
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AC用パズルなので、ミスせずクリアしてランクが高くなると、ステージの上昇速度もどんどん速くなるため1コインクリアは非常に難しい。
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ステージ24「ぷちぷち」はやり方を理解すれば非常に簡単なステージなのだが、高ランクで来た場合はノーミスでもギリギリになる。
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BGMがやや古臭い。
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90年代初期の子供向けゲームのようなBGM。もっともBGMそのものは良質で本作の雰囲気にマッチしている。
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基板が『怒首領蜂』で使われたものと同じで、BGMの音質がよいとはいいがたい。
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『パズルボブル』をさらにひねったようなボール色合わせパズル&スナイピングだが、どちらかというとパズル力よりもスナイプ能力と運の要素が強い。
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欲しい色の玉が出ないと詰む率は『パズルボブル』よりはるかに高い。
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一応、序盤とコンティニュー時には玉の落ちる位置を表示するガイドが出る。しかし、後半はガイドがあっても難しい。
総評
解りやすいシステムとレバー1方向だけと言う解りやすい操作。
まさに子供からお年寄りまで、簡単手軽にできる理想的な老若男女のパズルゲームである。
だが、シューティングのケイブ開発&もはや麻雀ゲー以外パッとしないジャレコ販売と言う肩書きが出回りを悪くし、見た目やシステムとは裏腹の高い難易度、見た目通りの地味さがインカムを悪くした。
しかし、簡単ながらも他に類を見ないゲーム性は高く評価したい。
その後
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2005年に、本作と同じシステムで同社のシューティングゲーム『虫姫さま』のキャラクターを使った『パズル! 虫姫たま』という作品も出ている。
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こちらは出回りも悪く無いのだが、今度は別の意味で印象に残る見た目で人を選ぶようになってしまった。
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ガラケー用アプリを除き、家庭用ハード機への移植は現在されていない。
余談
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出回りが悪い。
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新進気鋭のシューティングメーカーとして名をあげていたケイブが突如出したパズルゲームを着目して「これは周る(稼げる)ぞ」と思うゲームセンターはまず無い。
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アーケード版では猫の手を模したレバー用カバー(通称「肉球レバー」)が付属していた。
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魚太郎が乗る試作潜水艦には、JAMMA筐体や弾幕避け用のボムがついているという設定がある。
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ゲームオーバーになると魚太郎は溺死する。白目になって力が抜けて徐々に浮いて行く姿は可愛らしくもどこかグロい。
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同社のSTG『弾銃フィーバロン』に魚太郎が隠し自機として登場した。
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ショットは強力だが、ボムが使えず当たり判定が大きい上、移動速度が速すぎて制御が非常に難しいため上級者向けの機体となっている。
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ケイブ公式のオンライン物販コーナーでは魚太郎が店長を務めている。
最終更新:2022年05月16日 20:00